(コードを修正して再送します)
[東京 20日 ロイター] -
<みずほ証券 チーフFXストラテジスト 鈴木健吾氏>
自民党総裁選では、安倍首相が石破元幹事長を破り連続3選が決まった。 安倍首相が圧勝することは、市場にほぼ織り込み済みだったことや、石破氏が予想以上に善戦したことで、為替市場は総裁選の結果を、円高材料とも円安材料とも捉えなかった。
今月に入ってドルは堅調だが、112円半ばを超えることが出来ていない。背景には米国と他国を巡る貿易協議や貿易摩擦がある。
これまでの経緯では、米国が対中追加制裁関税を決めた同日に、中国が報復措置を発表し、その3、4日後に米国が新たな制裁関税措置を発表している。
米国が対中制裁追加関税の第3弾を決定したのは17日なので、そろそろトランプ大統領が追加措置を発表してくるタイミングで警戒される。
また、19日からカナダと米国は北米自由貿易協定(NAFTA)交渉を巡る協議を再開しており、日本と米国は25日に首脳会談を開く予定で、その前に通商協議も予定されている。
米中協議の進展には時間を要すると見られるが、カナダと日本の協議がある程度まとまれば、世界貿易戦争の脅威が米中貿易競争へとサイズダウンすることが見込まれ、ドルも113円に向けた機運が高まる可能性がある。