(本文1段落目の表現を修正しました) [15日 ロイター] - 大半のアジア通貨は小幅高。米中通商協議の進展に関する 報道で地合いは改善したものの、北朝鮮が核協議停止を検討しているとの報道で韓国ウォ ンは下落している。 ウォンは一時0.4%下落し、昨年11月13日以来の安値を付けた。複 数のメディアは北朝鮮高官の話として、北朝鮮が米国との核協議の停止を検討していると 報じた。 ANZ(シンガポール)のアジア調査部門責任者クーン・ゴー氏は「北朝鮮が協議か ら撤退すれば、朝鮮半島を巡る地政学的懸念が再燃する」と述べた。 一方、新華社によると、中国の劉鶴副首相は、ムニューシン米財務長官およびライト ハイザー米通商代表部(USTR)代表と電話で会談し、両国は通商交渉でさらなる大幅 な進展を遂げた。これが、ウォン以外の大半のアジア新興国通貨を支援。ただ米中合意を 巡る不確実性が上値を抑制している。 シンガポールドルは小幅上昇し、週間ベースでも上昇する見込み。フィリピン ペソはきょうの取引では0.1%安。 インドネシアルピアは一時0.3%下落したが、その後は下げ幅を一部縮小 。同国統計局が発表した2月の貿易収支は、予想に反して黒字となった。黒字となるのは 5カ月ぶり。 ゴー氏は「貿易収支が小幅な黒字となったことを受けて、ルピアはやや回復した」と 述べた。その上で、インドネシアの経常収支は依然赤字で、またアジア全体で貿易統計は 弱いとし、引き続きルピアの重しとなるとの見方を示した。 インドルピーは一時0.4%高。週間ベースでは5週連続で上昇する見込み 。 アナンド・ラティ・シェアーズ・アンド・ストック・ブローカーズの為替・商品アナ リスト、ルシャブ・マル氏は「海外機関投資家の資金が債券・株式市場に流入しており、 ルピーは引き続き上昇基調にある」と指摘。「原油価格は安定しており、インフレは今後 数カ月は落ち着いて推移を続けると予想される」と述べた。 0616GMT(日本時間午後3時16分)現在のアジア新興国通貨の対米ドル相場 は以下の通り。 *Previous dayは各通貨のオンショア市場引け値。ただし円とシンガポールドルは前 日NY市場引け値。 Currency Latest bid Previous day Pct Move Japan yen 111.640 111.7 +0.05 Sing dlr 1.355 1.3556 +0.07 Taiwan dlr 30.890 30.901 +0.04 Korean won 1137.900 1134.8 -0.27 Baht 31.720 31.76 +0.13 Peso 52.730 52.68 -0.09 Rupiah 14285.000 14262 -0.16 Rupee 69.198 69.35 +0.22 Ringgit 4.088 4.089 +0.02 Yuan 6.719 6.7240 +0.07 Change so far in 2019 Currency Latest bid End 2018 Pct Move Japan yen 111.640 109.56 -1.86 Sing dlr 1.355 1.3627 +0.59 Taiwan dlr 30.890 30.733 -0.51 Korean won 1137.900 1115.70 -1.95 Baht 31.720 32.55 +2.62 Peso 52.730 52.47 -0.49 Rupiah 14285.000 14375 +0.63 Rupee 69.198 69.77 +0.83 Ringgit 4.088 4.1300 +1.03 Yuan 6.719 6.8730 +2.29 (覧ください)
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