(情報を更新しました) [25日 ロイター] - アジア通貨は大半が軟調。世界経済を巡る懸念が重しとな っている。ただタイバーツは選挙結果の発表を控えて上昇している。 米金融・債券市場では22日、3カ月物米財務省証券と10年国債の利回りが200 7年以来約12年ぶりに逆転した。長短金利の逆転は景気後退(リセッション)入りの兆 候ともみられている。 この懸念はアジアの株式市場の大幅下落にも反映されているが、アナリストは慎重姿 勢を示している。クレディ・スイス(シンガポール)の投資ストラテジスト、ジュリアン ・ウィー氏は「おそらく市場はまだ今後の世界経済に対する見方を決めかねている」と指 摘。「長短金利の逆転は発生したばかりで、短期間で終わる可能性があり、現時点ではわ れわれはこの現象に重点を置いた予測はしない」と述べた。 インドネシアルピアとインドルピ―はそれぞれ0.4%と0.2%下 落。 韓国ウォンはアジア通貨の中で最も下げ、0.5%安。シンガポールドル は小動き。 DBSはリポートで、世界経済見通しが悪化する中、ウォンやシンガポールドルとい ったアジアの輸出主導型の国の通貨は、今週は軟調に推移すると予想した。リセッション を巡る懸念は妥当とする一方、米連邦準備理事会(FRB)のハト派姿勢への転換は景気 減速リスクの緩和が優先事項であることを示していると指摘し、下方リスクについては慎 重的な見方を示した。 バーツは0.3%上昇し、約1カ月ぶりの高値。24日の総選挙は平和的に 行われた。 タイを拠点とする匿名のトレーダーは、25日の取引では、海外からの資金流入が増 えたと述べた。 ただ主要株式指数のSET指数は約1%下落。アナリストは、世界株式市場 の下落を背景に、タイの株式市場も下げているとの見方を示した。 0451GMT(日本時間午後1時51分)現在のアジア新興国通貨の対米ドル相場 は以下の通り。 *Previous dayは各通貨のオンショア市場引け値。ただし円とシンガポールドルは前 日NY市場引け値。 Currency Latest bid Previous day Pct Move Japan yen 109.950 109.91 -0.04 Sing dlr 1.352 1.3523 +0.04 Taiwan dlr 30.831 30.806 -0.08 Korean won 1135.300 1130.1 -0.46 Baht 31.580 31.68 +0.32 Peso 52.530 52.65 +0.23 Rupiah 14210.000 14160 -0.35 Rupee 69.078 68.95 -0.18 Ringgit 4.068 4.062 -0.15 Yuan 6.714 6.7180 +0.06 Change so far in 2019 Currency Latest bid End 2018 Pct Move Japan yen 109.950 109.56 -0.35 Sing dlr 1.352 1.3627 +0.81 Taiwan dlr 30.831 30.733 -0.32 Korean won 1135.300 1115.70 -1.73 Baht 31.580 32.55 +3.07 Peso 52.530 52.47 -0.11 Rupiah 14210.000 14375 +1.16 Rupee 69.078 69.77 +1.00 Ringgit 4.068 4.1300 +1.52 Yuan 6.714 6.8730 +2.37 (覧ください)
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