May 10, 2019 / 4:40 AM / 10 days ago

再送-米の対中追加関税こうみる:中国成長率を0.3―0.5%ポイント押し下げ=バークレイズ証 山川氏

(検索コードを修正しました)

[東京 10日 ロイター] - <バークレイズ証券調査部長・チーフエコノミスト 山川哲史氏>

米政府が2000億ドル相当の中国製品に対する関税を25%に引き上げることで、中国の成長率が0.3―0.5%ポイント引き下げられる。現在は関税を課していない3250億ドル相当分にも拡大した場合、加えて0.5%ポイント低下することになり、合計で1%ポイント低下する。

中国の成長率は明確に6%を割り込み5%に近付いてしまうため、相当大きなインパクトになる。欧州や台湾、日本は中国経済に対する感応度が高いため、大きな影響が出てくる。

今後、協議を続けて何らかの合意に達しても、米国が中国に対して輸出を増やすことになる。これによって、欧州や日本が割を食う可能性が高い。こうした問題も時間を経て出てくることになる。

中国の成長率が低下してしまう場合、中国政府は何らかの政策を発動する可能性がある。インフラ関連投資などの財政拡大かもしれないが、余地は限られている。預金準備率引き下げなど金融緩和を行う可能性や、人民元下落を容認する可能性が出てくる。

国内のデフレ圧力を人民元の下落で相殺することを容認することで、秩序ない形で人民元が下落すれば、日本でもドル安/円高が加速度的に進む可能性がある。

現在、円は15―20%割安とみており、100円付近まで緩やかに調整することは受け入れざるを得ない。ただ、短期間で急ピッチに進行した場合、「金融政策でとる手段はありません」と対岸の火事で構えることは不可能に近い。

どのような手段をとるかは、どの程度緊急性があるかによるが、日銀としては大々的な金融緩和にはもって行きたくないだろう。フォワードガイダンスの強化など緩和色をかもし出すことで何とか対応していくことになるのではないか。

消費増税をベースに教育無償化などの政策が組み立てられている。今から全てをやり直すのは難しく、必要ならば、補正予算を組んで対応することの現実性が高いと見る。

ただ、完全に決裂するとリーマン級という話にもなりかねないため、ほとんどゼロ成長の1―3月期GDPなども踏まえ、消費増税はもう一度見送る結論になってもおかしくない。今回のイベントは、消費増税の可否にとっても重要になる。

ただ、景気や市場への影響を考えると、米中双方ともクラッシュは避けたいだろう。いったん25%に上がっても、対話を続け、どこかで10%に戻す可能性もあるとみている。

清水律子

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