September 13, 2019 / 5:03 AM / 6 days ago

再送-〔兜町ウオッチャー〕8月急落相場の下げ帳消し、今後の上値追いは業績が鍵に

(値を更新して再送しました)

[東京 13日 ロイター] - 東京株式市場では、日経平均が8月に急落する前の7月25日のザラ場高値2万1823円07銭を上回り、2万2000円を回復した。この日もプラスで引ければ9連騰、その間の上昇幅は1300円以上で、過熱感が強い中でテクニカル面では定石破りの上昇となっている。

8月は米中貿易摩擦の悪化を背景に相場が急落したが、米中摩擦がこれ以上悪化しないとの見方が広がっている点を踏まえれば、8月の下落幅を帳消しにしたのは当然と言える。だが、さらに上値を追うか否かは企業業績がポイントになりそうだ。

トランプ米大統領は11日、中国が一部の米国製品を追加関税対象から除外すると発表したことについて「大きな動き」であり、米中通商協議を前にした前向きなジェスチャーとして歓迎する意向を表明。また、中国との暫定的な通商合意を検討する可能性を示唆した。本格的な雪解けではないことに不安感が残るものの、これ以上悪化することはないとの受け止めから、株式市場では下落リスクが大きく後退したとの見方が広がっている。

また、ECBは利下げや量的緩和(QE)の再開など包括的な追加金融緩和策の導入を決定。ユーロ圏成長の下支えや物価の押し上げに向けあらゆる措置を講じる決意を示した。来週の連邦公開市場委員会(FOMC)でも利下げが確実視されており、リスクオンの動きが加速。「債券利回りの上昇、世界的な株価上昇からみて、債券から株式へのシフトが顕著になっており、日本株にも持ち高を落としていた海外投資家の買いが活発化している」(三菱UFJモルガンスタンレー証券・チーフ投資ストラテジストの藤戸則弘氏)という。

ただ、市場では「ここまでの買いは、ショートカバーが中心。日経平均で2万2000円以上の水準は戻り売りが厚くなるとみられ、腰の入った買いが必要」(国内証券)との指摘もある。海外から実需勢の買いを呼び込むために「ファンダメンタルズをどう評価していくかが、今後の株価を占う上でポイントになってきそうだ」(SBI証券・金融調査部長・チーフストラテジストの北野一氏)との声が出ていた。

そうした中、外為市場ではドル/円が108円台まで円安に振れたほか、ユーロ/円も119円台半ばと1か月ぶりの円安水準を付けるなど、輸出型企業の業績には追い風となっている。特に、「ユーロに関してヘッジをかけている日本企業は少なく、確実にプラス材料になる」(藤戸氏)という。

3月期決算の企業の多くは、先に発表した第1・四半期決算で想定為替レートを円高に修正したばかり。例えば、見通しの下方修正を発表したトヨタ自動車は、通期の前提為替レートについて、1ドルは110円から106円に、1ユーロは125円から121円に見直した。トヨタの場合、ドルに対して1円動くと400億円程度営業利益が変動する。一方、ファナックは業績予想の前提となる2019年7月から2020年3月までの想定為替レートを1ドル=100円、1ユーロ=115円に設定していた。

今後、さらに円安に振れた場合、「業績面から日本株を見直す動きが出る可能性がある。将来的な不安が後退したここから上値を追うには、為替動向の動きが鍵を握りそうだ。ただでさえ、日本株は海外株式市場との比較で出遅れているため、業績見通しに明るさが出てくれば、海外勢の買いが活発化し、戻り売りを吸収して上昇するシナリオが描けるようになる」(別の国内証券)との声が出ていた。 (水野文也 編集:青山敦子)

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