(次期社長のコメントなどを追加しました。)
[東京 8日 ロイター] - 日立製作所の次期社長兼COOに就任する小島啓二副社長は、8日の事業説明会で、今後3年間で1兆5000億円の研究開発(R&D)投資などを行い、2025年に調整後営業利益で「1兆円超を安定的に稼ぎ出す」ことを目指すと表明した。
小島副社長は、社長就任後の最大の責務は「(これまでの)大規模企業買収(M&A)で獲得したアセットを、企業価値の向上に確実に結びつけること」だと説明。環境や災害対応等のレジリエンス分野の強化、特性に応じた事業の集約、2030年に役員に占める外国人、女性の比率をそれぞれ30%へ引き上げることなどを目標に掲げた。
日立はここ数年で、生産物流システムのJRオートメーションテクノロジーズ(米国ミシガン州)、スイス重電大手ABBのパワーグリッド(送配電)事業、システム開発の米グローバルロジック(カリフォルニア州)と、巨額の海外企業買収を相次ぎ実行している。
同時に会見した東原敏昭会長兼CEOは、こうした買収で「大きな骨組みはできた。アセットを活用して強靭な日立を作りたい」と述べた。
基太村真司
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