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上海外為市場=人民元堅調、基準値の元高設定で 米CPIに注目

[上海 8日 ロイター] - 上海外国為替市場の人民元相場は上昇。中国人民銀行(中央銀行)が基準値(中間値)を元高方向に設定したのに加え、先週の予想より弱い米雇用統計を受けてドルが頭の重い展開になっている。

元の対ドル相場がドル指数にほぼ連動していることから、投資家は10日発表の米消費者物価指数(CPI)で米連邦準備理事会(FRB)の政策の方向性に関する手掛かりが出るのを待っている。

外資系銀行のトレーダーは、配当支払いを目的とするドル買いの影響は想定していたほど明確ではないかもしれないと述べ、米中関係の動向も注視しているとした。

バイデン米大統領の先週の大統領令は、トランプ前大統領が政権末期に導入した米国から中国企業への投資を禁止する措置に対し、対象範囲をぐっと広げた。認定基準も引き下げ、後から禁止リストにもっと簡単に追加できるようにする態勢も整えた。

人民銀は取引開始前に人民元の対ドル基準値(中間値)を1ドル=6.3909元に設定。前営業日(6.3963元)より元高水準になった。

スポットの人民元は6.3907元で取引を開始し、その後は上げ幅をやや縮小して中盤時点で6.3919元と、前営業日終値比45ポイント高だった。

アナリストは、中国政策当局者が人民元の一方的な動きを見込まないよう投資家に繰り返し警告したことを受け、元の先高感が後退したと指摘。

オフショア人民元は若干軟化し、6.3894元。前日終値は6.3851元だった。

みずほ銀行(香港)のチーフアジア外為ストラテジスト、ケン・チュン氏は、中国の輸出の伸び鈍化によって、元高の輸出への悪影響に関する人民銀の懸念が裏付けられたと指摘。9日に発表される中国のCPIと生産者物価指数(PPI)によって、元高の輸入インフレ抑制効果が示されるだろうと述べた。

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