[シドニー 16日 ロイター] - オセアニア外国為替市場では豪ドルとニュージーランド(NZ)ドルが小動き。16日までの米連邦公開市場委員会(FOMC)がわずかでも緩和策縮小に言及する事態に備え、守勢ムードとなっている。
豪ドルは0.7693米ドル。オーバーナイトでは0.7675米ドルまで値を下げた。主要な支持線は今月安値の0.7646米ドルで、ここを下抜ければ0.7580米ドルまで下落するリスクもある。
NZドルは0.7136米ドル。オーバーナイトで0.7116米ドルの支持線を一時割り込み、弱地合いとなっている。0.7070米ドル、さらには0.7000米ドルまで値を下げるリスクがある。
ウエストパックの金利戦略担当責任者、ダミエン・マッコロ―氏は「市場の観点からの注目点はFOMCが資産買い入れのテーパリング(段階的縮小)について『協議することを協議』し始めたかどうかだ」と指摘。「しかし、連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は、これは長期間に及ぶ議論の始まりにすぎないと強調するとわれわれは考えている。最近のインフレ上昇が『一時的』だと繰り返すとみている」と述べた。
また、豪国内に目を転じると、17日のロウ豪中銀総裁の講演も注目されている。6月理事会の議事要旨では、7月理事会で債券購入プログラムを巡る複数の見直しの可能性を検討するとしており、講演内容次第で市場の想定が変わる可能性もありそうだ。
2024年4月償還債が引き続き利回り目標の対象になるとの見方から、15日が6月限の最終取引日となった豪3年国債先物には大きなシフトが見られた。
9月限は99.660で取引されており、インプライド・イールドは0.34%。一方、6月限は99.846(イールド0.154%)で取引を終えた。
10年国債先物のシフトはより緩やかとなり、9月限が98.4500となっているのに対し、6月限は98.5510で取引を終えた。
現物の10年債利回りは1.49%。先週は4カ月ぶりの低水準となる1.418%を付けていた。
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