[シドニー 18日 ロイター] - オセアニア外国為替市場では、豪ドルとニュージーランド(NZ)ドルが年初来安値近辺で推移している。米早期利上げ観測を受けた米ドル高が背景となっている。
豪ドルは0.7558米ドル。オーバーナイトでは一時、0.8%安を付けた。週初からは1.9%下落している。200日移動平均は0.7553米ドル。
4月安値(0.7532米ドル)まで下げるとの見方もあり、それを割り込めば0.7415米ドルに向かう可能性がある。
NZドルは0.7011米ドル。今週高値は0.7159米ドル。週初からは1.6%下げ、3月中旬以来の大幅な下げとなっている。
200日移動平均(0.7040米ドル)を割り込み、年初来安値(0.6945米ドル)を試す展開。その水準を割り込めば、昨年末以来の低水準(約0.6500米ドル)が視野に入る。
前日発表された明るい豪雇用統計やNZ国内総生産(GDP)指標は支援材料となっていない。
NZの第1・四半期GDPは季節調整済みで前期比1.6%増加。NZ準備銀行(中央銀行)の予想(0.6%減)よりはるかに強い内容で、早ければ22年第3・四半期を想定する中銀の利上げ見通しを支持する結果となった。
5月の豪雇用統計も堅調で、就業者数が11万5200人増と、予想の3万人を大幅に上回る増加だった。失業率は5.1%に低下。アナリストは横ばいの5.5%を見込んでいた。
ウエストパック銀行の為替戦略部門代表、リチャード・フラヌロビッチ氏は、オーバーナイトの鉄鉱石と石炭市況は堅調で、石炭価格は2年ぶり高値を更新し、雇用統計も強い数字だったことを踏まえると、豪ドルは非常に割安だと引き続き考えていると述べた。
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