[上海 22日 ロイター] - 上海外国為替市場の人民元相場は前日からほぼ横ばいの水準で推移。中国人民銀はこの日、基準値(中間値)を1か月半ぶりの低水準に設定したが、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の議会証言を前にドル高が一服しているのが元相場を支えた。
人民銀はこの日の基準値を5月7日以来の低水準である1ドル=6.4613元に設定した。
国内の元スポットは6.4640元で取引を開始し、中盤時点では6.4653元と、前日終値からほぼ横ばい。
米引き締め観測を背景とする最近のドル買いが一服したのに加え、ドルを保有する企業の両替需要や海外からの資金流入の継続が元相場を支えた。
CSOPアセット・マネジメントは「海外の資金は引き続き、中国国債や主力A株など元建て資産に流入しており、元相場に好影響を与えた」とした。
市場はFRBの動向に注目している。
パウエル議長は22日に予定される議会証言の準備原稿で、米経済が新型コロナウイルスによる影響から「持続的に改善」し、労働市場の伸びも継続しているが、インフレ率は「ここ数カ月で顕著に上昇している」という認識を示した。
外資系銀行のトレーダーは「われわれは今週、FRBの発言に注目し、オーバーナイト売買からの影響は抑えるつもりだ」と述べた。
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