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火災のウクライナ原発、ロシア軍が制圧 放射線量変化なし

[リビウ(ウクライナ) 4日 ロイター] - ロシア軍はウクライナ南東部にある欧州最大級のザポロジエ原子力発電所を占拠した。地元当局が4日、ソーシャルメディア(SNS)で明らかにした。

ロシア軍は4日未明、ウクライナ南東部にある欧州最大規模のザポロジエ原子力発電所の一帯を攻撃し、原発の近くにある訓練用建物で火災が発生した。ウクライナ緊急サービス当局によると、火はその後消し止められた。

グランホルム米エネルギー長官は、原発周辺で放射線量の上昇は見られないと指摘。同原発はウクライナの発電総量の2割余りを占める。長官はツイッターに、原子炉が「強固な格納構造で保護」されており、「安全に停止されている」と投稿した。

地元当局はフェイスブックへの投稿で、ロシア軍が同原発を制圧したことを認めた上で、職員が発電所の状態をモニターしており、安全基準に則った運用がされるよう取り組んでいると説明した。

原発火災の報道を受けてアジアの株式市場は急落し、原油が一段高となった。

OCBC銀行の投資戦略エグゼクティブディレクター、バス・メノン氏は「市場は放射性物質の拡散を不安視している。誤算や過剰反応で戦争が長引くことがリスクだ」と語った。

ウクライナのゼレンスキー大統領はビデオ演説で「欧州人は目を覚ましてほしい。ロシア軍がウクライナの原発を攻撃していると政治家に伝えてほしい」と懇願した。ロシア軍の戦車が原子炉施設に砲弾を発射したと述べたが、証拠は示されていない。

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ウクライナ当局は、ロシアが同原発の制圧に向けた動きを強め、戦車で市内に入ったとしていた。

ロイターが確認した映像には、原発の敷地近くの建物が砲撃を受け煙が上がっている様子が映っている。

原発に近いエネルゴダールの市長はこれより先、原発近隣でウクライナとロシア軍の激しい戦闘が起き、ザポロジエ原発で火災が起きていると対話アプリで発言。クレバ外相も、ロシア軍の総攻撃によりザポロジエ原発で火災が発生しているとツイート、「爆発すればチェルノブイリ原発事故の10倍の被害が出る」と述べていた。

米ホワイトハウスによると、バイデン大統領は3日夜にゼレンスキー大統領と電話会談し、ザポロジエ原発の状況について説明受けた。バイデン氏は、原発周辺での軍事活動の停止および緊急対応要員の現地立ち入りを認めるようロシアに要求するという認識をゼレンスキー氏と共有したという。

ジョンソン英首相もゼレンスキー氏と協議し、停戦が重要との認識で一致した。

英首相官邸によると、ジョンソン氏は「ロシアのプーチン大統領による無謀な行動は、欧州全体の安全を直接脅かす恐れがある」と指摘した。

国際原子力機関(IAEA)は4日、ザポロジエ原発の火災について、「重要な」機器への影響はなく、放射線レベルに変化はないとウクライナ当局から通知があったことを明らかにした。

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