[東京 24日 ロイター] - auじぶん銀行が24日発表した5月の製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は53.2と、前月の53.5からわずかに低下した。一方、サービス業PMIは51.7と、2カ月連続で50を上回った。新型コロナウイルス関連の制限措置が緩和されたことで観光業を中心に事業活動は活発化したが、原材料価格の上昇などによるインフレ圧力が企業の重荷となっている。
製造業PMIは、景気の分かれ目である50を16カ月連続で超えた。新規受注は8カ月連続、生産は3カ月連続で50を超えたが、中国のロックダウン再導入などでサプライチェーンの混乱が続いている。
サービス業PMIは3月下旬に新型コロナ感染症の制限措置が全面解除されたことを受け、観光業を中心に活動が活発化している。4月の50.7から上昇し、5カ月ぶりの高水準となった。
調査を委託されているS&Pグローバルのエコノミストは、企業から中国のロックダウンや対ロシア制裁でサプライチェーンの混乱が一段と悪化し、多くの原材料不足や納期の長期化に関する報告があった、と説明。その影響で企業に対するインフレ圧力が強まったと指摘した。
(杉山健太郎)
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