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再送-〔アングル〕欧米の金利見通し乖離でドル高は長期化の様相
July 8, 2013 / 9:23 AM / 4 years ago

再送-〔アングル〕欧米の金利見通し乖離でドル高は長期化の様相

(本文9段落目に語句を補って再送しました)

[ロンドン 5日 ロイター] - 米国の金融政策とその他主要国・地域の金融政策の見通しに方向性の違いが出てきたことで、ドル高が長期化し、新興市場国にかかる圧力や国際市場のボラティリティーが増大する可能性がある。

量的緩和の縮小開始に関する米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長の発言から2週間が経過し、投資家はFRBが今後14カ月以内に利上げに動くとの見方を強めている。一方、ユーロ圏、英国、日本では早くても2016年まではそうした動きは予想されていない。過去5年間で初めての金利見通しの大幅な乖離(かいり)だ。

FRBの緩和縮小見通しや、欧州中央銀行(ECB)が4日、今後長期間にわたり政策金利は過去最低水準にとどまるとの見通しを示したことを受け、米国債10年物と独連邦債10年物の利回り格差は2006年以来の水準に拡大した。

政策ギャップの広がり、米経済見通しの好転は、ドルが大幅な上昇局面に入ったと多くの投資家が認識し始めることを意味する。

苦戦する欧州や日本の輸出企業にとっては活性剤の役割を果たすかもしれないが、新興国にとっては決して良いニュースとは言えない。

ドル高はドル建て商品(コモディティー)に悪影響を与えるばかりでなく、企業や途上国政府にとってはドル建て借り入れコストの上昇につながり、最終的には米国から海外への投資フローが阻害される可能性もある。

世界全体で80兆ドルに上る年金基金、保険会社、ミューチュアルファンドの運用資産の約半分は米国に由来しており、ドルの為替レートの長期的なシフトは、海外リターンの算出見直しを促し、国内や海外市場への投資方針の見直しにもつながるだろう。

UBSのストラテジスト、マニク・ナライン氏は「ドルに大きな影響を与える可能性があり、グローバル経済の最大の投資家である米国のファンドマネジャーにも同じことが言える」と指摘。「彼らは新興市場国への大量の資金投入で足並みが一致していたが、現在は13年間で初めて米国の金利が本当に上昇しようとする局面を目の当たりにしている」と話した。

ドルは今年に入り、円と新興国通貨に対して急伸しているが、先進国における最近の金融政策見通しのシフトを考慮すると、ユーロやポンド、その他の主要7カ国(G7)通貨に対しても押し上げられることになりそうだ。

世界最大の資産運用会社である米ブラックロックのグローバルボンド責任者、スコット・シール氏はドル高が今の中心的な投資テーマだと指摘。一方で、グローバルな危機に巻き込まれた順番がメーンテーマだとしつつ、そうしたシナリオ下でもドル高になる見通しだと話す市場関係者もいる。

ドイチェ・バンク・ウェルス・マネジメントの最高投資責任者(CIO)、Arnaud de Servigny氏は「ドルがユーロやアジア通貨に対して上昇する可能性がある」と予想。「危機に陥ったのはまず最初が米国で、次に欧州、アジアと続いた。今度は米国の脱出が1番早く、次いで欧州で、アジアにはやや不透明感がある」と語った。

<過去の政策シフト>

1973年のドルの変動相場制移行後で見ると、幅広い通貨に対してドル高が続いた局面は少ない。

やはり大西洋両岸での景気サイクルと金融政策のミスマッチに起因した1980年代のドルの乱高下局面では、当初はドル高阻止の、その後はドル安に歯止めを掛けようとする中銀の介入を招いた。

現在との比較で注目されているのは1994年だ。この年、予想外のFRBの利上げで債券利回りは世界的に上昇し、当時欧州で最も影響力の大きい中銀だったドイツ連銀でさえ、がむしゃらに金融緩和を推し進めた。

金利格差は1995年にピークを迎え、世界最大の準備通貨だったドル相場はその後6年間にわたり、FRBの貿易加重指数で40%余り上昇した。

現在もドル高は進行中だが、FRBの貿易加重指数は今年これまでに4%しか上昇していない。

1990年代終盤には、ドル高が世界的な金融のタイト化をもたらし、商品相場も下落したことから新興国市場で大きな危機が発生し、比較的安全と見なされたシリコンバレーの高成長神話などもあって米国の資金が国内に回帰した。

ECBとイングランド銀行(英中銀)が今回、金融政策の先行き見通しを示す指針である「フォワード・ガイダンス」を公表するという歴史的決定を下したことは、FRBの量的緩和縮小と利上げに関するスケジュールとは著しい対照をなしている。

日本もまだ積極的な金融緩和の最中にあることを考えると、ややタカ派寄りのFRBのスタンスはG7諸国と歩調が合っていないように見える。

また、FRB当局者がいくら条件付きだと強調しても、6月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が19万5000人という大幅増加になったことは、この見方を強めるだけだろう。

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