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再送-〔MOFウォッチャー〕政府内で新興国からの資金流出に警戒感、G20議題の1つに
July 8, 2013 / 9:18 AM / 4 years ago

再送-〔MOFウォッチャー〕政府内で新興国からの資金流出に警戒感、G20議題の1つに

(この記事は8日午後6時15分に送信しました)

[東京 8日 ロイター] - 6月雇用統計が米景気回復基調を示し、日本政府内では新興国からの資金流出が再び加速する可能性に警戒感を示す声が上がっている。米当局が市場の読み通り9月にも量的緩和策の脱却へ動き始めれば、新興国を中心に世界へ広がっていた「緩和マネー」が、米国へ逆流する公算が高まるためだ。来週の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議でも、新興国からの資金流出問題が主要議題のひとつとなる公算が高まってきた。

 <日本政府も米景気回復を確認>

予想を上回る強さの米雇用統計を受けて、週明け8日の東京市場ではドル/円 が101円台となり、日経平均 も一時、前週末比100円を超えて上昇した。だが、午後には早くもそうした楽観ムードが一服し、円相場は一時100円台へ下落し、日経平均も前週末比200円を超える下げとなった。

6月米雇用統計では、月間の雇用者数が事前予想を上回り、過去分も上方修正。横ばいだった失業率も求職者数の増加を勘案すれば安定しており、日本の政府内でも足元の景気回復を確認する内容と評価する声が上がっている。

 <浮上する新たなリスクシナリオ>

世界経済の安定にもつながる米景気回復の兆しは、日本の当局も歓迎ムードだが、同時に米連邦準備理事会(FRB)の出口戦略が現実味を帯びてきたことで、あるリスクシナリオが浮上している。

米国が「出口」を目指す一方、日本はまだ大規模緩和策の入り口付近にとどまり、欧州中央銀行(ECB)も低金利政策を長期継続する異例の「フォワード・ガイダンス」を導入したばかり。日米欧の金融政策の差が明確化し、景気面における米国の「独り勝ち」の様相が際立てば、世界中の資金が米国を目指す展開が予想される。

その結果、足元で落ち着きを見せていた新興国からの資金流出が再び加速しかねず、世界的な市場の不安定化が排除できないという見方が、日本政府部内で出ている。

実際、8日のアジア市場で中国を含めた新興国の株式市場が下落した大きな要因の1つは、米出口戦略の発動による資金流出への懸念だ。

アジア各国が通貨危機後に積み上げた豊富な外貨準備高を有し、通貨スワップ協定を広範に組み上げているため、資金流出が今後加速しても、直ちに流動性危機が表面化する可能性は低いと当局筋はみている。だが、市場の不安定化は、将来の大きなイベントリスクにつながりうる懸念材料として意識されている。

 <G20、波及効果の逆流議論へ>

19、20日にロシアで開催されるG20会議でも、新興国の資金流出問題は焦点のひとつとなる見通し。これまでG20は、新興国に流入する緩和マネーの波及効果(スピルオーバー)問題について議論を続けてきた。先進国の緩和マネーが新興国の景気に関係なく流入し続け、バブルを生み出しかねない点が主な争点だった。しかし、米国の出口戦略をめぐる議論が活発化して以降、こうした資金の流れは劇的に転換している。

G20は前回4月会合で、声明にスピルオーバー問題について「長期間の金融緩和から生じる意図せざる負の副作用に留意する」と明記したのみ。問題の構図が「4月とは様変わりしている」(政府筋)だけに、世界経済をめぐる主要論点のひとつとなりそうだ。

 (ロイターニュース 基太村 真司:編集 田巻一彦)

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