August 7, 2013 / 10:53 AM / 6 years ago

UPDATE 3-英中銀、失業率を政策目標に採用 7%低下まで低金利維持

* 英中銀、政策目標に失業率を採用

* 失業率が7%に低下するまで政策金利を過去最低水準に維持

* カーニー総裁、景気は回復しているがペースは緩慢との認識示す (内容を追加しました)

[ロンドン 7日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)は7日、失業率が7%に低下するまで政策金利を過去最低水準に維持すると表明、これまでの方針を転換し政策見通しの方針を発表した。これにより向こう3年は低金利政策が維持される可能性がある。

英中銀はカーニー総裁就任後初となる四半期インフレ報告を公表。そのなかで、インフレが制御不能になる恐れや金融安定に対する脅威が存在しない限り、失業率が7%、もしくはこれを下回る水準に低下するまで、金利を現在の過去最低水準の0.5%に据え置く方針を表明。失業率を金融政策目標の数値基準として採用した。

米連邦準備理事会(FRB)は、失業率が6.5%に低下するまで事実上のゼロ金利政策を継続するとの方針を示している。

カーニー総裁は就任後初めての記者会見で、英経済は回復しつつあり、回復の裾野は広がりつつあるとの認識を示しながらも、景気の足腰がしっかりとするまで時間がかかると警告。「生産の回復ペースはこれまでで最も遅い。現時点では脱出に必要なペースに達していない」との見解を示した。

中銀は利上げに踏み切る条件として、1)低金利が金融安定を脅かしている場合、2)中期インフレ期待が危険な水準に上昇した場合、3)18─24カ月のインフレ率が2.5%、もしくはこれを超える水準に上昇すると中銀が予想した場合、を挙げた。

これらの3つの条件、もしくは失業率が7%まで低下するとの条件が満たされた場合、金融政策委員会(MPC)は毎月の状況を見ながら利上げの可能性を検討する。中銀は「これらの条件の達成が直ちに利上げ、もしくは資産売却につながるとの想定はない」とした。

エコノミストの間では、中銀がこれらの条件を付けたことで、今回示されたフォワードガイダンスがどの程度の期間有効とされるのかが疑問視されるとの見方が出ている。英中銀は家計や企業に対し借入金利は当面は上昇しないと確約することを目的としているが、エコノミストは、中銀が条件を付けたことでこうしたメッセージが届きにくくなる可能性があるとしている。

G+エコノミクスのレナ・コミレワ氏は、「フォワードガイダンスはおおむね予想通りだったが、中銀が条件を付けたことは想定外だった」とし、このため「政策金利を過去最低水準にとどめるとの事前のコミットメントは、当初想定されたほど徹底されたものではなくなった」と述べた。

カーニー総裁は、ガイダンス導入の目的は、景気支援に向けた中銀の措置を明確化することであり、ガイダンスそのものを新たな刺激策とすることは目的としていないと説明。金融政策委員会内ではガイダンスの設定に反対論も出ていたが、カーニー総裁は記者会見でガイダンスの導入が9人の政策委員の全会一致の見解だったかとの質問に対し、明確に答えなかった。

オズボーン財務相は中銀が示した方針について、政府が掲げる2%のインフレ目標に沿うものとして支持を表明している。

報告書で、中銀は「経済におけるゆるみが大幅に縮小するまで、金融政策における現行の異例の刺激的スタンスを維持することが適切」とした。

さらに、追加刺激策が必要になれば、国債買い入れを拡大する用意があるとし、失業率が高止まりしている間は現行の買い入れ措置を縮小させることはない、との方針を示した。

また、景気回復は「定着しつつ」あるようだが、「過去の水準からみると弱い」状況が続く可能性があると指摘。市場の金利観測を踏まえると、インフレ率は2015年下期まで2%という目標水準を上回る、との見通しを示した。

「インフレを目標水準に急激に戻そうとする取り組みは、資源が活用されていない状態を長期化させるというリスクがある」と指摘した。

第3・四半期の国内総生産(GDP)伸び率は、前四半期から変わらずの0.6%と予想。金利が据え置かれると仮定した場合、今後2年間で成長率は2.6%に達するとし、5月時予想である2.2%を上方修正した。

2013年第4・四半期のインフレ率は平均2.9%になると予想。3カ月前同様、インフレ率はその後低下するとの見通しを示した。

現在7.8%の失業率は緩やかなペースで低下が見込まれ、2016年第3・四半期に平均7.1%になるとの見通しを示した。

このことは、少なくとも2016年第3・四半期まで政策金利が現行水準に据え置かれる公算が大きいことを示している。

ただ、英国ではこのところ経済指標が力強く回復しており、こうした傾向が続けば、失業率が中銀の予想を大幅に超えるペースで低下する可能性もある。RBSの外為ストラテジストのポール・ロブソン氏は、「中銀が設定した失業率の基準は市場予想よりも高かった。市場では、景気回復が進めばより早い段階での利上げもあり得るとの見方が出ている」と述べた。

アナリストや市場関係者の間では、中銀が金融政策の方針を失業率に結びつけるとした場合、基準となる失業率は6.5%近辺に設定されるとの見方が出ていた。

英中銀の発表を受け、英ポンドは当初下落したもののその後は上昇し、1カ月半ぶりの高値を付けた。前出のRBSのロブソン氏は、ポンドは経済指標の動きにこれまでよりも敏感になるとし、特に雇用関連の指標次第で大きく上昇する可能性もあるとしている。

一方、中銀が示した対策が一部の観測ほど積極的でなかったとの見方から、英国債価格は下落した。

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