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〔クロスマーケットアイ〕不安と楽観交錯する市場、金価格急落にも警戒感
2013年10月2日 / 06:28 / 4年後

〔クロスマーケットアイ〕不安と楽観交錯する市場、金価格急落にも警戒感

[東京 2日 ロイター] - 不安と楽観が交錯する中で、市場は価格変動が大きく
なっている。米国の政府機関閉鎖は短期間にとどまるとの見方が多いが、債務上限問題が
待ち受ける。日本の消費増税は財政再建への一歩として評価されているものの、景気腰折
れ懸念は消えていない。急落した金価格に警戒感も出ている。金融緩和環境は継続し、日
米経済はともに堅調だが、不透明感が強く、市場には慎重ムードが漂っている。
    
    <海外勢の売りで日本株急落>
    
    日本株はやや意外感のある急落となった。1日の米市場では、米政府機関閉鎖が短期
間で終了するとの見方が広がり、ダウ は反発。日経平均も前場は一時、プラス圏で
推移していた。ドル/円 も98円付近で底堅く推移しており、リスクオフムードは
いったん落ち着いたようにみえていた。
    
    しかし、後場に入ると、日経平均 は急速に軟化。下げ幅は一時、350円を
超え、1万4100円台で引けた。裁定買い残高が約3兆6000億円まで積み上がって
おり、海外勢からの先物売りが、現物株の解消売りを巻き込んで下げ幅を広げたとみられ
ている。
    
    後場に特段の売り材料が出たわけではなかったが、市場では、海外投資家の期待が大
きい法人税減税について、安倍晋三首相が1日の会見で「真剣に検討を進めないといけな
い」との発言にとどまったことが嫌気されているとの指摘もあった。「海外勢から権利行
使価格1万4750円や1万5000円のコールに手じまい売りが出てたことで、先物ヘ
ッジ買いのアンワインドが広がった」(外資系証券)という。
    
    消費増税の経済への悪影響を抑えるため、12月にも策定される予定の経済対策だが
、市場では安倍首相の会見について「今後検討するといった、先送りと取られかねない言
い回しが多かった。歯切れが悪く、海外勢などには受けが悪いかもしれない」(証券ジャ
パン・調査情報部長、大谷正之氏)との声も出ている。
    
    長期投資をする海外投資家にとって、1000兆円の借金を抱える日本の財政は大き
なテールリスク。プライマリーバランス黒字化には、税率が十分ではないとしても消費税
が引き上げられ、財政再建に踏み出したことは、長期的にポジティブとの指摘も多い。た
だ、期待された海外勢の買いはみえず、むしろ売りが優勢な状況となっている。
    
    海外ヘッジファンドを顧客に持つ、ある国内ヘッジファンドのアナリストは「消費増
税は織り込まれてしまっていた。これだけで海外勢が買いに転じるということはないよう
だ。海外ヘッジファンドなどでも、日本株全体というよりも割安銘柄を拾うという姿勢が
目立つ」(国内ヘッジファンドのアナリスト)と話している。
    
     <堅調な経済指標に安心感も> 
    
    ただ、マーケットは不安一色というわけではない。ファンダメンタルズが堅調なため
だ。金融緩和環境が継続し、経済が堅調というコンビネーションは流動性相場の前提とな
る。不透明感が後退すれば、株高・円安相場が再開するとの見方も多い。
    
    米国の9月ISM製造業部門景気指数は56.2と、前月の55.7から上昇し、2
011年4月以来、ほぼ2年半ぶりの高水準となった。景気を見極める分岐点である50
を4カ月連続で上回っている。
    
    金利上昇の影響で、伸び悩む米住宅関連指標もあったが、米連邦準備理事会(FRB
)が量的緩和(QE)の縮小を見送った直後から金利も低下。原油価格も下落傾向にある
。家計のバランスシート調整はほぼ終了しており、歳出削減など財政からの圧迫が薄らぐ
年後半にかけて成長が加速するとの見方が多い。
    
    日本でも前日発表された9月日銀短観で大企業・製造業DIは市場予想を大きく上回
った。先行きは消費増税への警戒もあって慎重だったが、円安と消費増加を背景に、9月
中間決算では多くの企業で業績上方修正が出ると期待されている。
    懸念されていた中国や欧州でも、経済指標はいったん持ち直している。
    
    T&Dアセットマネジメントのチーフエコノミスト、神谷尚志氏は「日米とも実質金
利の低下が経済を下支えそうだ。予算をめぐる攻防もオバマ大統領が主導権を握っており
、それほど懸念はない」との見方を示している。
      
     <金価格の下落、4月は前兆に>  
    
    一方、マーケットの警戒感を強めたのは金価格の急落だ。1日のニューヨーク市場で
金先物 は寄り付き直後に一気に約30ドル急落し、損切りの売りを巻き込み安値
まで下落した。その後は1290ドルを下回る辺りで下げ渋ったが、不安定な値動きが続
いている。
    
    不安感が募ったのは、下落の理由がはっきりしなかったからだ。米政府機関の閉鎖を
めぐる懸念からの手じまい売りとの指摘がある一方、米政府機関閉鎖が短期間で終わる可
能性が大きくなったことからリスク回避の金買いが反転したと、正反対の解説もあった。
    
    ばんせい投信投資顧問・商品運用部ファンドマネージャーの山岡浩孝氏は「下落の理
由が明確でないことが不気味だ。今年4月のように、金価格下落がリスク資産投資巻き戻
しの前兆である可能性もあるため、警戒が必要だろう」と話している。
    
 <東京市場 2日>
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    日経平均      国債先物12月限     国債330回債    ドル/円(15:00)
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   14170.49円          144.35円          0.645%        97.67/69円     
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    -314.23円           +0.12円         -0.010%        98.00/02円    
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注:日経平均、国債先物、現物の価格は大引けの値。
    下段は前営業日終値比。為替はNY午後5時。

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