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ドルは米国の早期利上げを慎重に織り込む動き=今週の外為市場
March 23, 2014 / 11:23 PM / 4 years ago

ドルは米国の早期利上げを慎重に織り込む動き=今週の外為市場

[東京 24日 ロイター] - 今週の外為市場では、米連邦準備理事会(FRB)がこれまでの市場予想より早いぺースで利上げに着手する可能性を織り込む動きが広がりそうだ。ただ、それがドル買いにつながるのか、資産価格下落によるリスク回避の円買いを招くのか、中国経済が抱えるリスクやロシアをめぐる地政学リスクも相まって、見えづらい。   市場は当面、米景気指標を1つ1つ確かめながら、米国経済が利上げできる体力を兼ね備えているのか、慎重に見定めることになりそうだ。   予想レンジは、ドル/円が100.00―103.00円、ユーロ/ドルが1.3750―1.3950ドル。   <米国の金融政策>   イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長は19日、米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、FRBが今秋に資産買入れプログラムを終了させるとの予想を示し、その6カ月後に金利の引き上げを開始する可能性があると述べた。また同日公表されたFOMCメンバーによる最新の経済予測では、大半のメンバーが2015年の利上げを見込んでいることが示された。   

「米国は、足元の景気については若干下方修正しているにも関わらず、イエレン氏は市場の大方が考えていたより早いペースでの利上げを示唆した。金融市場では、今後もこの事実を織り込む動きが続きそうだ」(機関投資家)という。   ただ、「現時点では、本当に(米国が)早期に利上げに耐えうるのか、新興国が乗り切れるのかという疑心暗鬼もある」(同)という。

ドル/円は19日の海外市場で102.69円まで上昇した。だが、手掛かり材料が続かず、日本が春分の日で休場となった21日は明確な方向感が出なかった。     昨年末から年初にかけての市場で支配的だった見方は、今年、新興国の景気は減速するが、先進国、なかでも米国景気は堅調というものだった。   しかし、これまでのところ米景気指標はまちまちで、最近では、中国経済が内包するリスクや、ロシアにまつわる地政学リスクが拡大するなか、新興国が先進国の回復の足かせとなるリスクも現実味を帯びてきた。   「香港やブラジルの株式市場では、一段と下方リスクが強まっている」(在京ヘッジファンド)という。      <核サミットとトルコの地方選挙>

  外為市場は、オランダのハーグで24日から2日間の日程で開催される核安全保障サミットに関心を向けている。

同サミットには安倍首相や中国の習主席も出席予定。

ウクライナ情勢への対応を話し合うため、オバマ米大統領がサミットの際に実施を呼びかけている主要7カ国(G7)首脳会合は24日に開催される見通しだ。

  市場では、3月30日に予定されるトルコの地方選にまつわるイベントリスクを警戒する声も出ている。   今回の選挙は昨夏の反政府デモ以降初めて国民がエルドアン政権に対する評価を下す機会だ。金融市場は、地方選を前にした政情不安で圧迫されており、トルコリラ は12日に1ドル=2.259リラまで下落し5週間ぶりの安値を付けた。     注目される経済指標では、24日にHSBCによる中国の3月製造業PMI速報値、米国の3月製造業PMI速報値、2月のシカゴ連銀全米活動指数が発表予定。25日には米住宅関連指標のほか、3月の米消費者信頼感指数、27日には米国の第4・四半期GDP確報値、新規失業保険申請件数などが発表される。28日には3月のミシガン大消費者信頼感指数確報値や米2月の個人所得・消費支出が発表される。

  <チャイナリスク>

  中国にまつわる「リスク要因」には事欠かない状況が続くなか、「チャイナリスクがある限りは、金融資本市場はリスクオンになりづらい」(邦銀関係者)との指摘が出ている。     中国人民銀行(中央銀行)は15日、為替管理の弾力化措置として、1日の許容変動幅を基準値の上下2%とこれまでの2倍に拡大し、17日から適用した。適用後、人民元は再び下げ基調をたどっている。

社債のデフォルト容認、理財商品のデフォルト不可避の状況や、不動産市場の不安定化、生産や小売の減速、輸出の急減などから、中国は本来なら金融・財政面からの支援策が必要な状況にある。

しかし、「シャドーバンキングの抑制や財政制約のもとでは機動的に動けず、最後の手段として通貨政策の出番となる」と東海東京証券のチーフエコノミスト、斎藤満氏は言う。

市場では、人民元の弾力化措置が、資本逃避からくる人民元安圧力を追認する受動的な措置との見方も浮上している。      <ユーロ>     ユーロは最近のレンジ1.3750―1.3950ドル内での値動きが予想されている。   「ユーロ圏では、景気回復が一服し、CPIが依然目標値から下振れするなか、追加緩和期待がくすぶっている。他方、1.40ドルに近付くと、ECBやユーログループからユーロ高けん制発言のリスクが高まる」とプレビデンティア・ストラテジー、外為ストラテジストの山本雅文氏はユーロの下方バイアスを指摘し、上値は1.40ドルの抵抗線を意識した動きを予想する。   (森佳子)

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