[東京 14日 ロイター] - ロイターが実施した週次JGB調査(第152回)で、市場の強弱感 を示すブルベア指数 はプラス28となり、前回のプラス6から大幅に上昇した。ポルトガル大手 銀行の信用不安がくすぶるうえ、世界景気の先行きへの懸念などからリスクオフの流れが継続し、10年最 長期国債利回り(長期金利)は0.5%を目指す展開が予想されている。 調査は7月11日午後3時から7月14日午前8時半までに実施。回答者は14人だった。 ブルベア指数は、今週末の長期金利が「低下する」と予想した割合から「上昇する」と予想した割合を 引いた値(DI)。今週は「低下」が57.1%(8人)、「上昇」が28.6%(4人)となり、指数は 上昇した。「横ばい」は14.3%(2人)だった。 長期金利の予測中央値 は前週末から1.7ベーシスポイント低下の0.518%だった 。市場では「ポルトガルの銀行問題の金融市場に与える影響は限定的とみてはいるが、足元はリスクオフの 要因となり、欧米金利がさらに低下する場合、日本への資金流入などから一段と金利が低下する可能性につ いては意識しておく必要がある」(生損保)との声が出ていた。 日銀が14─15日に開催する金融政策決定会合に対しては、「足元芳しくない景気指標を日銀がどう 判断するのか。判断変更は政策の追加を伴うと考えられることから、今回はないとしても『頭出し』がある かどうか注目している」(投信・投資顧問)という。 予想する上で重視した要因(1つ選択)は、「需給」 が50.0%(7人)でトップ。続 いて「欧米金利」 が28.6%(4人)、金融政策 が14.3%(2人)だった。 <日銀オペ予想> 日銀国債買い入れオペの実施予想日は17日木曜日に集中した。 ●週末の長期金利(新発10年国債利回り)予想(単位:%) 07/14 07/7 06/30 上昇 28.6 26.7 38.9 横ばい 14.3 40.0 44.4 低下 57.1 33.3 16.7 ブルベア指数 +28 +6 -22 ●判断する上で重視した要因は何ですか? (単位:%) 07/14 07/7 06/30 株価 0.0 0.0 0.0 為替 0.0 0.0 5.6 需給 50.0 53.3 66.7 欧米金利 28.6 33.3 16.7 景気 7.1 6.7 11.1 物価 0.0 6.7 0.0 金融政策 14.3 0.0 0.0 財政 0.0 0.0 0.0 その他 0.0 0.0 0.0 ●週末の長期金利(新発10 年国債利回り)の予測中央値と実績(単位: %) 実績の値は各週の最終営業日の日本相互証券引け値です。 07/14 07/7 06/30 予測中央値 0.518 0.560 0.570 実績 0.535 0.565 ●回答した人の業態(単位:人) 上昇 横ばい 低下 銀行 1 0 1 信託銀行・年金 1 0 0 系統金融機関 0 1 0 生損保 0 0 2 投信・投資顧問 0 1 2 証券 2 0 3 公的機関 0 0 0 その他 0 0 0 4 2 8 以下は任意回答です。回答者数と予想人数は必ずしも一致しません。 ●日銀国債買い入れオペの実施日と対象ゾーン予想(複数回答可)(単位 :人) 月曜 火曜 水曜 木曜 金曜 予想人数 0 0 0 5 0 1年以下 0 0 0 0 0 1年超5年以下 0 0 0 0 0 5年超10年以下 0 0 0 5 0 10年超 0 0 0 4 0 変動利付債 0 0 0 0 0 物価連動債 0 0 0 1 0 JGBブルベア指数 週末の長期金利予測 日本相互証券新発10年国債金利 ●判断要因内訳 金融政策 景気 欧米金利 為替 物価 需給 財政 株価 その他 (杉山容俊)
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