[東京 4日 ロイター] - ロイターが実施した週次JGB調査(第154回)で、市場の強弱感を 示すブルベア指数 はゼロとなり、前回のマイナス8から改善した。高値警戒感からくる利益確定 売りを日銀オペによる好需給が支える構図は不変との見方が多く、10年最長期国債利回り(長期金利)は 0.5%台前半を中心とした取引が想定されている。 調査は8月1日午後3時から8月4日午前8時半までに実施。回答者は13人だった。調査結果には米 雇用統計発表前に寄せられた回答も含まれている。 ブルベア指数は、今週末の長期金利が「低下する」と予想した割合から「上昇する」と予想した割合を 引いた値(DI)。今週は「低下」、「上昇」ともに23.1%(3人)となり、指数はゼロとなった。も っとも「横ばい」が53.8%(7人)と過半を占めた。 長期金利の予測中央値 は前週末比変わらずの0.530%だった。東海東京証券チーフ 債券ストラテジスト、佐野一彦氏は「先週末発表の7月米雇用統計は円債市場にポジティブな結果だった。 5日の10年国債入札を終えれば、利回りは低下方向に進むと見ている。もっとも、0.500%の壁は結 構、高そうだ」とみていた。 7─8日には日銀金融政策決定会合が開催されるが、市場では「可能性は低いと思われるが、足元の景 気指標が芳しくない中で、日銀政策委員の間でリスク認識が高まるかどうかに注目」(投信・投資顧問)と の声が出ていた。 予想する上で重視した要因(1つ選択)は、「需給」 が46.2%(6人)でトップ。続 いて「欧米金利」 が38.5%(5人)、景気 と金融政策 がそれぞれ 7.7%(1人)だった。 <日銀オペ予想> 日銀国債買い入れオペの実施予想日は4日月曜日と6日水曜日に集中した。 ●週末の長期金利(新発10年国債利回り)予想(単位:%) 08/4 07/28 07/22 上昇 23.1 23.1 23.1 横ばい 53.8 61.5 38.5 低下 23.1 15.4 38.5 ブルベア指数 0 -8 +15 ●判断する上で重視した要因は何ですか? (単位:%) 08/4 07/28 07/22 株価 0.0 0.0 0.0 為替 0.0 0.0 0.0 需給 46.2 46.2 46.2 欧米金利 38.5 30.8 15.4 景気 7.7 15.4 23.1 物価 0.0 0.0 0.0 金融政策 7.7 0.0 7.7 財政 0.0 0.0 0.0 その他 0.0 7.7 7.7 ●週末の長期金利(新発10 年国債利回り)の予測中央値と実績(単位: %) 実績の値は各週の最終営業日の日本相互証券引け値です。 08/4 07/28 07/22 予測中央値 0.530 0.530 0.540 実績 0.530 0.530 ●回答した人の業態(単位:人) 上昇 横ばい 低下 銀行 1 0 0 信託銀行・年金 0 1 0 系統金融機関 1 0 0 生損保 0 1 0 投信・投資顧問 0 3 0 証券 1 2 3 公的機関 0 0 0 その他 0 0 0 3 7 3 以下は任意回答です。回答者数と予想人数は必ずしも一致しません。 ●日銀国債買い入れオペの実施日と対象ゾーン予想(複数回答可)(単位 :人) 月曜 火曜 水曜 木曜 金曜 予想人数 3 0 3 0 1 1年以下 0 0 2 0 0 1年超5年以下 3 0 1 0 0 5年超10年以下 0 0 3 0 1 10年超 3 0 0 0 1 変動利付債 0 0 0 0 0 物価連動債 0 0 0 0 0 JGBブルベア指数 週末の長期金利予測 日本相互証券新発10年国債金利 ●判断要因内訳 金融政策 景気 欧米金利 為替 物価 需給 財政 株価 その他 (杉山容俊)
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