[ロンドン 16日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁は、英サンデー・タイムズ紙とのインタビューで、実質賃金が上向くまで利上げを待つ必要はないとし、賃金の大幅上昇は利上げの前提条件ではない、との考えを示した。
総裁は「われわれは利上げ前に、実質賃金が大幅に上昇するという確信を得る必要がある。ただ、そうしたことが実際に起こるまで待つ必要はない」と語った。
総裁は13日に公表したインフレ報告で、賃金動向が利上げの時期やペースを決定する上で重要な要素になると指摘した。
また、ポンドの2013年3月からの17%上昇は、利上げを妨げることはないと指摘。「これほどの上昇でも、余剰生産能力の縮小によりインフレは予測期間の終わりまでには目標水準になる」と語った。
さらに、主要中央銀行4行の中で恐らく英中銀が金融危機後、最初に利上げを行う中央銀行になることは特に問題ないとし「4行の中で少なくとも2行の金融政策は異なった方向に向かっている。われわれは必要なことを行う」と語った。
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