September 1, 2015 / 10:03 AM / 4 years ago

再送-〔クロスマーケットアイ〕日本株が再び大幅安、「震源地」中国株の代替化観測

(この記事は1日午後7時00分に送信しました)

[東京 1日 ロイター] - 日本株が再び急落した。中国経済指標が悪化し、世界同時株安の様相がまた強まっているためだが、下落率は「震源地」である中国株の3倍。世界景気の減速懸念で、これまで優位点とみられていた企業業績に警戒感が強まっているという。また、流動性の高い日本株を中国株の「代替品」として売る動きもあるとみられている。   <アジアのなかで断トツの下落率>

9月初日の市場は、8月相場に続き波乱のスタートとなった。GLOBEX(シカゴの24時間金融先物取引システム)で、米株先物が日本時間の朝から軟調。中国株がマイナスで始まるとアジア株も全般弱くなり、日本株も下落した。世界的なリスク資産売りのなかで日本株も売られるのは、これまでと同じだ。

しかし、解せないのは「震源地」であるはずの中国株よりも、日本株の下落率が大きかったことだ。上海総合指数 は一時4.7%下落したとはいえ、終値では1.28%。一方、日経平均 は3.84%のマイナスとちょうど3倍。他のアジア株も軟調だったが、日本株ほどは下げていない。

前週の世界同時株安局面での下落率は、24日が上海株8.5%・日経平均4.6%、25日が上海株7.6%・日経平均3.9%。日経平均も大きく下げたが、下落率でみれば、上海株を大きく下回っていた。底値からのリバウンド率をみても、上海株の10.4%に対し、日経平均は7.4%と、さほど戻っていたわけではない。

<「代替品」としての売りも>

日本株の下落がきつくなった要因として考えられるのは、「今晩の欧米株の下落を見越して、流動性の高い日本株が売り対象になった可能性がある」(岡三証券・日本株式戦略グループ長の石黒英之氏)という点だ。

すでに年初来のパフォーマンスがマイナスに落ち込んでいる主要株指数が多いなかで、日経平均は4.1%、TOPIXは5.0%と依然プラス。損切りの一方で、抱き合わせの益出し売りの対象となりやすい。

中国株の「代替品」としての売りが日本株に及んだ可能性もある。「中国株の売買に制限があるため、日本株を代替商品として売買する海外投資家も多い」(外資系アセットマネジメント)とされる。1日の日経225先物の出来高は11.2万枚と前日に比べて5割増。ヘッジファンドなど海外短期筋が、中国株の代わりに日本株を売った可能性がある。

ただ、短期資金だけとは言い切れない動きもみられた。業種別で下落率が高かったのは、医薬品などこれまで日本株高をけん引してきた内需株。長期投資家も高PER(株価収益率)株などを外してきた可能性がある。

東証1部売買代金は2兆7709億円。前日の2兆7460億円と変わらないようにみえるが、前日はMSCI定期銘柄入替に伴うパッシブファンドのリバランス需給が約5000億円弱発生したとみられており、実質的に現物株も25%程度増加している。

 <「優位点」の企業業績にも懸念>

さらに日本株の「優位点」と言われた企業業績などの面にも警戒感が強まっている。

  8月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は、中国国家統計局発表分が49.7と3年ぶりの低水準、財新/マークイット発表分の改定値は47.3と約6年半ぶりの低水準となった。

世界のGDP(国内総生産)の12%(第2位)を占めるまでに成長した中国経済の減速が世界景気の減速につながり、世界の景気敏感株と言われる日本株の圧迫要因となっている格好だ。日本株をけん引してきたインバウンド消費関連株も軟調で、コーセー は7.4%安となった。

アムンディ・ジャパン投資情報部部長の高野雅永氏は「6─7月までは日本株に対して弱気派は少数だったが、いったん実体経済にひびが入ってしまうと、株高のトレンドには乗れない。中国での悪材料が出続ける限りは、売り物も出やすい」と述べる。

日本株の「救い」は、円高がそれほど進まなかったことだ。9月米利上げに関する見通しが揺れており、ドル/円 は120円を割り込んだとはいえ119円後半をキープ。日経平均が700円安した日にしては底堅いとも言える。

120円さえ維持できれば、売上高が前期から伸びなくても10─15%程度の増益は確保できるとの試算が多い。しかし、外需がこれ以上減速したり、円高が大きく進めば話は別だ。こうした日本株をめぐる不透明感の強まりが、売りを加速させている背景だろう。

マネースクウェア・ジャパン・市場調査部シニアアナリストの山岸永幸氏は、今週末にかけて相次ぐ米経済指標がカギを握るとみる。「一本足打法とまで呼ばれる米経済が実は弱いとなれば、米利上げ後退観測を好感するよりも、大きなリスクオフになり、円高が進行、日本株は2番底をつけにいく」との見方を示している。

(伊賀大記 編集:田巻一彦)

 <東京市場 1日> ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

日経平均  国債先物9月限 国債339回債   ドル/円(15:00) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 18165.69円 148.06円 0.365% 120.50/52円 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

-724.79円 +0.10円 -0.010% 121.21/23円 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 注:日経平均、国債先物、現物の価格は大引けの値。

下段は前営業日終値比。為替はNY午後5時。

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