March 6, 2018 / 2:20 AM / 3 months ago

再送-為替こうみる:伊政治に4つのシナリオ、ユーロ安の可能性=野村 吉本氏

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[東京 6日 ロイター] -

<野村証券 政治・地政学調査シニアエコノミスト 吉本元氏>

イタリアの総選挙は世論調査が示したすう勢と変わらない、予想通りの結果だったと言える。いずれの政党連合、政党とも過半数を獲得できなかったため、マッタレッラ大統領は第1党の政党連合となった中道右派連合に組閣を要請するとみられる。

中道右派連合のうち、同盟(旧北部同盟)の議席数が最大になる可能性がある。同盟主導の組閣には、以下4つのシナリオが考えられる。

第1は中道右派連合と中道左派連合による大連立である。同盟が独自の主張を抑えて政権発足を優先させる場合、金融市場でEU離脱のリスクを反映してユーロ売りが進む可能性は高くない。しかし、フォルツァ・イタリアや民主党が同盟の主張に引き寄せられ、EUとの対立が深まる場合や、仮に政権を発足させてもEU政策の違いなどで早々に崩壊した場合、市場は警戒を高めるだろう。

第2は同盟と五つ星運動を中心とした連立。同盟がEU政策や移民・難民の受け入れなどで譲歩せず、中道右派連合と中道左派連合との交渉が失敗した場合、大統領は第2党となる見込みの五つ星運動に組閣を要請するだろう。同党は他党との連立を拒否する姿勢を示しており、連立交渉が進捗するかは不透明だが、EUに対する懐疑的な姿勢は共通している。この場合はユーロ離脱を見込んだユーロ安、伊国債の利回り上昇など、リスク回避的な傾向が高まるかもしれない。

ただ実際には、ユーロ残留の是非を問う国民投票を行う場合、憲法改正が必要になることを踏まえると、一挙にユーロ離脱に進む可能性は低い。

第3は同盟抜きで、フォルツァ・イタリアと中道左派連合などが連立政権を成立させた場合。親EU政権と見なされ、金融市場の不透明感は後退するだろう。しかし、両者の合計の得票率は過半数を下回るため、可能性は低い。

第4はいずれの交渉も不調に終わり、5─6月あたりに再選挙が行われるケースである。もっとも、再選挙を実施してもハングパーラメントが続き、連立交渉は難航する可能性が高い。政治混乱が長引く場合、市場では国債利回りの上昇、独国債利回りとの格差拡大といった形でリスク回避傾向が表れるだろう。

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