(文言を一部修正しました)
* 5月の米輸出物価は-0.2%(予想:-0.1%)=労働省
* 5月の米輸入物価は-0.3%(予想:-0.2%)=労働省
[ワシントン 13日 ロイター] - 米労働省が13日発表した5月の米輸入物価指数は前月比0.3%低下し、2018年12月以来の大幅な落ち込みになった。物価上昇圧力の弱さを示す新たな兆しで、米連邦準備理事会(FRB)が年内に利下げを行う論拠が強まった。市場予想は0.2%低下だった。
4月の輸入物価は当初発表の0.2%上昇から0.1%上昇へ下方改定された。
5月の前年同月比は1.5%低下だった。4月は0.3%低下していた。
前日に発表された5月の消費者物価指数(CPI)は引き続き抑制され、FRBが年内に利下げするとの見方を支えた。
米中貿易摩擦の高まりを背景に景気が鈍化する中、金融緩和を求める声が上がっている。トランプ米大統領は5月上旬、2000億ドル規模の中国製品に25%の関税を課し、中国は報復措置を講じた。今週10日には、月末に開催される20カ国・地域(G20)首脳会議で中国の習近平国家主席と通商合意に達しなかった場合、中国輸入品への追加の関税を発動する用意があるとも述べた。
輸入物価は関税を含まない。
輸入物価の前月比の内訳は、燃油・潤滑油が1.0%低下した。前月は1.7%上昇していた。食品は0.8%低下。前月は2.7%上昇した。
燃油と食品を除くコア輸入物価は0.2%低下。前月は0.3%低下していた。5月の前年同月比は1.5%低下した。ドルは今年、やや弱含んだものの、昨年に米国の主要な貿易相手国の通貨に対して値を上げた影響で、依然としてコア輸入物価が抑制された状態だ。
資本財は0.1%低下した。自動車を除く消費財は横ばいだった。
中国からの輸入物価は0.1%低下した。前月は0.2%低下していた。前年同月比は1.4%低下し、17年2月以来の大幅な落ち込みだった。
輸出物価は前月比0.2%低下した。前月は0.1%上昇していた。5月の前年同月比は0.7%低下。前月は0.2%上昇していた。
大豆は前年同月比で20.6%低下した。
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