* 第2四半期のインドネシアGDP、前年比+5.05%(予想:+5.05%)
* 第2四半期のインドネシアGDP、前期比+4.20%(予想:+4.20%) (内容を追加しました)
[ジャカルタ 5日 ロイター] - インドネシア統計局が発表した第2・四半期のインドネシア国内総生産(GDP)は前年比5.05%増となり、2年ぶりの低い伸びとなった。
第1・四半期は5.07%増だった。市場予想は5.05%増だった。
4月の選挙では現職のジョコ大統領が再選を果たした。政府は、インフラ事業への投資や製造業部門支援に向けた税優遇措置などで5%を大幅に上回る経済成長を目指している。
ただ、天然資源への依存が高いインドネシアは、コモディティー価格の下落や投資低迷などで、経済は伸び悩んでいる。
一方、Trimegah Sekuritasのエコノミスト、Fakhrul Fulvian氏は、他の新興国市場の経済も減速していることを踏まえると、第2・四半期の成長率は明るい数字だったと指摘した。
ジャカルタの株価指数や通貨ルピアはGDPにほとんど反応しなかった。ルピアは0.5%安、米中貿易戦争の激化でアジアの株式市場全般が下落するなか株価指数は1.5%安となっている。
GDPの半分以上を占める家計消費は5.2%増加した。第1・四半期は5.0%増だった。
GDPへの貢献度が家計消費の次に大きい投資は5%増で、2017年序盤以来の低い伸びとなった第1・四半期と同水準にとどまった。
世界貿易の軟調を背景に、輸出は引き続き縮小した。
鉱山部門は前年比2.7%減少し、2017年第1・四半期以降で初めてマイナスを記録した。
ダナモン銀行のエコノミスト、Wisnu Wardana氏は、選挙に関連した消費が官民共に堅調だったが、投資は引き続き低調だったと指摘。政策当局者は、金融面でのチャネルも含めて景気支援に向け全ての可能な手段を活用したい考えだ、と説明した。
インドネシア中銀は先月、景気支援に向けて政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げた。多くのアナリストは先月の利下げが緩和サイクルの始まりとみている。
中銀は昨年、ルピア相場を下支えするために6度利上げを行い、政策金利を合計175bp引き上げた。