August 15, 2019 / 12:37 AM / 9 days ago

再送-為替こうみる:8月の円高はジンクス、実需のドル買いが円急騰を阻止=三菱UFJMS 服部氏

(見出しを整えて再送します)

[東京 15日 ロイター] -

<三菱UFJモルガン・スタンレー証券 シニア・グローバル投資ストラテジスト 服部隆夫氏>

8月のお盆の時期に円高が進むことは、市場では広く認識されている。

実際、今年はトランプ大統領が中国からの輸入品3000億ドルの関税を引き上げる方針を示したことや、世界的な金融緩和を背景に金利低下余地が乏しい日本の円が買われやすい環境になっている。

しかし、1971年以降の歴史を振り返れば、8月に円安が進んだのは48回中25回、円高となったのは23回と、確率はほぼ五分五分で、8月の円高はジンクス(迷信)に過ぎない。

8月の市場で円高が起きたという印象が強いのは、1998年から2005年にかけて8年連続で円高となった時期の記憶が焼きついているためだろう。

安倍政権で円安政策がとられた2013年以降でみても、8月の円高と円安の確率は共に50%であり、8月に円高が常に起こるわけではないどころか、円高の確率が高いわけでもない。

一般に、日本は貿易黒字国だから貿易で獲得したドルを円に換える需要が強く、円高が発生しやすいとみられている。

しかし、2018年の日本の貿易黒字は対GDP比で0.2%と、リーマン・ショック前の2―3%の黒字から大幅に減少している。また、過去の円高の経験から、輸出企業を中心にドル建ての取引を減らし、円建ての取引を増やしてきた。

財務省によると、2018年下半期の輸出のうち、ドル建ては50.4%、円建ては36.7%。輸入ではドル建てが69.8%、円建ては23.7%であり、ドル建ての貿易収支を計算すると、近年恒常的な赤字となっている。

これは本邦企業の貿易面での為替取引がネットでドル調達になっていることを示すものだ。

今後米中摩擦の影響で日本の輸出が減れば、その分ドル建ての貿易赤字額が膨らみ、本邦勢のドル買い圧力が増すことが予想される。また、資本面では日本の低金利を背景に外貨建て資産へのニーズも根強い。

以上から、円高を好機とみる本邦の市場参加者は多いはずで、円高局面では実需のドル買いが、急速な円高を制御するブレーキ役になりやすいと考えている。

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