December 12, 2019 / 1:45 AM / 2 months ago

再送-FOMCこうみる:短期金利上昇で袋小路に入ったFRB=三井住友銀 宇野氏

(体裁を整えて再送します。)

[東京 12日 ロイター] - <三井住友銀行・チーフストラテジスト、宇野大介氏>

今回のFOMCは、来年にかけて緩やかな経済成長が続くとの見方を示す一方で、来年は政策金利を変更しないという姿勢を強く示したことで、全体として不自然な印象を受けた。

政策金利は予想通り1.50-1.75%に据置かれ、パウエル議長は「世界情勢、および現在見られているリスクにもかかわらず、FRBの経済見通しはなお良好」と胸を張った。

その一方で、政策金利見通しでは、来年一年間を通して政策金利の現状維持を主張するメンバーが大半を占めた。さらに、パウエル議長は「利上げの必要性は低下している」と念を押した。

経済が「良い状況」(パウエル議長)にもかかわらず、ハト派転向した背景には、9月の短期金融市場で起きたドル金利の急騰と、それを抑え込むために実質的な量的緩和第4弾に着手せざるを得なくなったこと、そして、今後も金利急騰を制御できるのかに関してFRBに自信がないことがあるとみている。

記者会見で議長に対する質問も、FRBによる短期金利のコントローラビリティー(制御可能性)に集中していた。

FRBとしては、一旦、金利変更を小休止し、態勢を整えて、短期金利の動きをモニタリングしていきたいということなのだろう。

パウエル議長は、今回のドルの短期金利急騰について、金融監督・規制面の制約が要因となった可能性があるか検証しているとし、フェデラル・ファンド(FF)金利の不安定な動きを最小限に抑えるためルールを見直す用意があることも明らかにした。

今回のドル金利急騰が一過性のものでないとすれば、金融緩和の継続は望ましい。

しかし、金利急騰の根本的な原因が、長年続く量的緩和とその結果膨張した民間債務という構造問題にあるとすれば、緩和継続は不要であるばかりか、利上げしないことがリスクである。

FRBは前進も後退もできない袋小路に迷い込んでしまった。

0 : 0
  • narrow-browser-and-phone
  • medium-browser-and-portrait-tablet
  • landscape-tablet
  • medium-wide-browser
  • wide-browser-and-larger
  • medium-browser-and-landscape-tablet
  • medium-wide-browser-and-larger
  • above-phone
  • portrait-tablet-and-above
  • above-portrait-tablet
  • landscape-tablet-and-above
  • landscape-tablet-and-medium-wide-browser
  • portrait-tablet-and-below
  • landscape-tablet-and-below