(見出しの文言を補いました)
[東京 19日 ロイター] -
<みずほ証券 チーフ債券ストラテジスト 丹治 倫敦氏>
超長期金利はもう少しスティープ化してもいいと発言したが、あくまで希望的見方の範囲だろう。イールドカーブを立たせるには、具体的なオペの減額などが必要だが、マネタリーベースの増加ペースを落とさないためには、もはや、そうおいそれとできない。今回決定された貸出増加支援資金供給の見直しも、マネタリーベースの増加ペースが落ちるのを避けるねらいがあったとみている。
国際通貨基金(IMF)が提案した金利目標の短期化についても、具体的なオペ減額などを伴わなければ、長い金利を押し上げる効果は乏しくなる。2%の物価目標と紐づけたオーバーシュート型コミットメントを掲げる限り、マネタリーベース拡大は維持されなければならず、現状の枠組みでは、こうした政策の採用は難しいだろう。
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