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UPDATE 1-日本電産、営業利益予想は13.3%増 コスト構造を抜本改革

(内容を追加しました)

[東京 30日 ロイター] - 日本電産は30日、2021年3月期の通期当期利益(国際会計基準)は前年比13.3%増の1250億円になりそうだと発表した。新型コロナウイルスの先行きが見通しにくい中、コスト削減を徹底して利益の確保を図る。リフィニティブがまとめたアナリスト予想の平均は1525億円。

永守重信会長はネット会見で、コスト構造の抜本的な改革に言及し「売り上げが半分でも利益出す」と述べた。売上⾼が過去のピーク⽔準に回復した際、営業利益率の倍増を実現するという。リーマン・ショックの際にも同様の取り組みを実施した経緯がある。

同席した関潤社長は、欧米の車載や家電の拠点は、現地化や内製化の強化に余地があるとし「今年度の計画にしっかり織り込んで改善を始めている」と述べた。滞留する在庫の保管費用や未使用の装置の点検費用などを圧縮し、収益率を3―4%改善するとした。

売上高予想は同2.3%減の1兆500億円とした。前期実績を下回る通期予想を示すのは11年ぶり。当期利益予想は同66.4%増の1000億円とした。

精密小型モーター分野は、ニアライン⽤途HDDモーターの需要が引き続き堅調とした。中国が正常化に向かいつつあるが、東南アジアの一部で都市封鎖や活動制限の影響が出ている。一方、内製化によって部材を確保し、アジアの競合メーカーからの注文付け替えによる新規受注の拡⼤もあるという。永守会長は「こういうときは非常にチャンスがある。競争相手が全く供給できないものを我々が代わって供給する」と述べた。

車載分野の4―6月の売上⾼は、通常の四半期の6割強との⾒通しを示した。コスト削減を進めることで営業利益の⿊字確保を⽬指すという。受注残高は1600万台に拡大した。厳しい環境下にあって「先行きの注文を全部取ってしまう戦略をとっており、注残が積み上がっている」(永守会長)という。

関社長は、自動車の次世代技術の開発には莫大な費用がかかり、コロナで資金が流出する中で自動車メーカーの負担は大きいと指摘。外部から購入すれば開発費がかからず低コストとのメリットを示し「外から買う動きが進むのではないか。(EVに用いる)トラクションモーターが典型的な動きになると思う」との見方を述べた。

家電・商業・産業分野は、欧米の拠点で各国政府の方針を受けた影響が出ている。北⽶拠点は8─10割の操業度だが、南米拠点は平均6割、欧州は6割強の操業度とした。

永守会長は、コロナを踏まえたサプライチェーンの見直しにも言及。各国の自動車メーカーと取引していることから「拠点の集約はしない」とした。一方、物流面で混乱したとし、内製化を進めるための設備投資が増えると説明した。足元では設備価格が低下しているとし「こういうときに、きちっと整備することが大事」と述べた。

M&Aの考え方について永守会長は「今すぐ買わなくていいものは買わない。今絶対的に必要なものはやってる。価格的には安く買える状況だが、無駄なものを買べきときではない」と述べた。

21年3月期の配当予想は中間・期末とも1株当たり30円で、年間配当は60円とした。20年3月期は年間配当115円。

前提為替レートは1ドル105円、1ユーロ117円。

20年3月期の営業利益は前年比14.6%減の1103億円だった。売上高は同4.0%増の1兆5348億円で過去最高を更新したが、注力するトラクションモーターへの先行投資で追加費用が生じたほか、為替影響、買収に伴う一時費用などが重しとなった。当期利益は同45.4%減の600億円だった。保有するセコップ社の冷蔵庫向けコンプレッサー事業の譲渡などで損失が生じた。 (平田紀之)

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