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日経平均は大幅続落:識者はこうみる

[東京 12日 ロイター] - 12午前の東京株式市場で、日経平均は前営業日比341円77銭安の2万2131円14銭となり、大幅続落となった。前日の米国株式市場が大きく下げたほか、円高が警戒されて売り優勢で始まり、2万200 0円を下回った。ただ、時間外取引で米株先物が堅調だったことから中盤から戻り歩調となり、前引け段階では2万2000円を維持した。

 6月12日、寄り付きの東京株式市場で、日経平均は前営業日比390円79銭安の2万2082円12銭となり、大幅続落で始まった。東京証券取引所で2018年10月撮影(2020年 ロイター/Issei Kato)

市場関係者のコメントは以下の通り。

●過熱感の冷却には時間必要、今後半年は大きなレンジ相場

<みずほ証券 シニアテクニカルアナリスト 中村克彦氏>

きょうの日経平均株価は200日移動平均線(2万1741円19銭=11日)が下値サポートとなったが、騰落レシオが11日時点で131%と依然として過熱感を示唆し、日柄調整も浅いことから、目先は200日線を割り込む調整が入る可能性が高いとみている。

リーマン・ショック後の日経平均のPBR(株価純資産倍率)の動きをみると、PBR0.80倍で一番底を付けた後1.13倍まで急回復。その後6カ月間、0.90─1.13倍を中心とした大きなレンジ相場を形成した。

今回のコロナショックも、PBRは3月に0.80倍水準を付けた後、直近は1.13倍水準まで戻してきた。今後もリーマンショック時と同様の足取りをたどるなら、向こう半年程度、0.90─1.13倍水準となる1万8400円台から2万3000円のレンジ内で過ごすことになる。

世界的なコロナ「第2派」や米中対立の先鋭化など悪材料が重なった場合はレンジ下限付近まで下落する可能性もあるが、新しい生活様式が浸透して国内感染の第2波が限定的になれば、PBR1.0倍水準の2万0500円付近を現実的な下値めどとしてみてよいだろう。逆に、好材料が重なればレンジ上限程度まで上昇することもあり得る。

●過熱感に対する反動、短期調整の可能性

<岡三オンライン証券 チーフストラテジスト 伊藤嘉洋氏>

流動性相場の色彩が濃くなる中で、強い過熱感が生じながら上げ続けてきただけに、今日の動きはいつ来ても不思議ではない下げと言える。景気回復期待に対して前のめりになっていた株式市場だったが、1万ポイント乗せという節目に達したナスダックの動きや、新型コロナウイルスの感染第2波に対する懸念の高まりなどをきっかけに、これまでの過熱感に対して反動が起きた格好だ。

テクニカル面で日経平均は中長期的なトレンドを示す200日移動平均線を割らずに切り返している一方、海外勢が買い越しに転じた需給面などを考慮すれば、短期的な調整で済む可能性もある。

ここから再び上昇に転じるとしても、気になるのは直近の相場で2月下旬のコロナショック直前の水準を3日連続でトライしながら届かなかった点だ。投資家がそれを強く意識しているようで、2万3000円を超えた後に上値を追えるかどうかが今後の注目点となる。

●時間調整、過剰流動性相場に変化なし

<いちよしアセットマネジメント 上席執行役員 秋野充成氏>

3月からほぼ一本調子で上昇してきたが、メジャーSQを通過して一相場終わった印象。8月くらいまで時間的な調整が入りそうだ。どこまで下がるのかは、経済の毀損の状況や、コロナ後の回復シナリオなど様々な条件によって決まるが、日経平均は2万円割れ程度にとどまるのではないか。

米中対立の先鋭化や、黒人男性死亡事件を受けて米国各地で続いている抗議デモなどネガティブ材料もクローズアップされてくるだろう。ただ、過剰流動性が相場を支える状況は変わらない。米国株市場も、今年の一番底を割るような押しにはならないとみている。

●短期筋ふるい落としでスピード調整に

<東海東京調査センター シニアストラテジスト 中村貴司氏>

米国株式市場は新型コロナウイルスの第2波に対する懸念から崩れ、投資家の不安心理を映すボラティリティー・インデックス(VIX、恐怖指数).VIXが11日、1カ月超ぶりの高水準を記録した。

ただ、日本株のテクニカル指標をみると、日経平均の200日移動平均線が上向きになっているなど、中長期の上昇トレンドに転じた後だけに、本格的な調整になるとは考えにくい。流動性相場においては、上昇スピードが速い一方、下げる場面でも急になる。短期筋のふるい落としが済んだ後は、再び堅調な地合いが戻り、スピード調整となるのではないか。

米連邦準備理事会(FRB)は、事実上のゼロ金利政策を2022年末まで維持するとの見通しを示すなど、金融緩和が長期間続く中、平常時では考えられない財政出動を行ういう相場にとっての好環境を下げ局面でこそ認識すべきだ。

*中村貴司氏のコメントは寄り付き前に配信しました。

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