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日経平均1000円超す大幅上昇、識者はこうみる

[東京 16日 ロイター] - 16日の東京株式市場で、日経平均は後場に入り一段高。前日比で一時1000円を超す上昇となった。

識者の見方は以下のとおり。

●外部環境に素直に反応、需給的には自然な流れ

<eワラント証券 投資情報室長 多田幸大氏>

今日の株式相場は外部環境に素直に反応する動きとなっている。急騰の背景にはランチタイム中に報道されたトランプ米政権のインフラ支出が主因としてあるが、同じタイミングで発表された日銀の政策決定会合の結果もある程度材料視されたとみる。日銀は金融政策の現状維持を決定したものの、企業の資金繰り支援のための特別プログラムの総枠を増額した。中小企業の信用面がある程度保証されるため、日本経済にとってプラスとなり、株価上昇の追い風になったと考えることもできる。

1000円超の上昇は過剰反応ととらえる見方もあるが、これまでの海外投資家の売り越し規模を踏まえると、自然な流れと考える。海外投資家は5月第2週までは14週間連続で売り越し、その後は3週間連続で買い越している。直近では米連邦公開市場委員会(FOMC)で示された厳しい経済見通しを嫌気して売られたものの、海外勢を中心とした日本株の買い余力は依然として大きい。2018年のVIXショックの際は、12週間連続で売り越した後、7週間連続で買い越した。同じ流れにはなるとは思わないが、折り返し地点まで来たととらえることはできるのではないか。

●需要創出の対策拡大すれば息の長い相場に

<SBI証券 シニアマーケットアドバイザー 雨宮京子氏>

トランプ米政権が景気てこ入れ策の一環として1兆ドル近いインフラ計画の提案を準備しているとが報じたことが注目されたが、これは材料としてかなり大きい。このところ米国株式市場の動きを反映していた日本株にとって、確実にプラスに作用する。

これまで各国の緩和策によって生じたじゃぶじゃぶの資金が株式市場を支えてきたことで「コロナバブル」と言われたものの、それは需要がないところにマネーが供給されたために生じた現象。1兆ドル近いインフラ計画は需要を創出する対策であるため、将来的に金融相場から業績相場に移行する手掛かりになってくる。需要が盛り上がらないところが今の相場の弱点だっただけに、日本も含め各国で今後も需要を創出する対策が拡大されれば、この上昇相場は息の長いものになるだろう。

●市場の関心は需給相場に集中

<岡地証券 投資情報室長 森裕恭氏>

振り返れば、昨日の相場は上昇過程における「ふるい落とし」の場面になった。その後に戻りの弾みがついたきょうの動きは、バブル期にみられた「買うから上がる、上がるから買う」といった状況となり、個人を中心に動きに対して割り切って対処する投資家が増えたように思える。市場の関心が需給相場に集中した様子で、こうなると、新型コロナウイルスの影響から実体経済の回復が遅れるといった、ネガティブな見方はかき消されてしまうだろう。

家電量販店などで季節に関係ないような耐久消費財が売れ始めているといった話を聞く。特別定額給付金などコロナ対策の効果が出始めた様子だが、株式市場においても空前の緩和策の効果が表面化してくるものと想定できる。直近の株価乱高下はその予兆と言えるのではないか。

●企業業績、悪材料出尽くしには時間必要

<ちばぎんアセットマネジメント シニアアナリスト 奥村義弘氏>

ランチタイム中、トランプ米政権が景気てこ入れ策の一環として巨額のインフラ支出を検討しているとの報道があり、後場上げ幅を拡大した。政策のニュースフローが途切れることが懸念される中、相場の支援材料となっている。

ただ、ここから上の水準はやや過熱感がある。国内企業の業績はまだ下方修正基調で、悪材料出尽くしとなるには時間がかかりそうだ。日経平均は2万2000円を挟んで、やや広めのレンジで一進一退になるとみている。

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