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FRB議長講演こうみる:金融緩和の「泥沼化」、手段手詰まりに=三井住友銀 宇野氏

[東京 28日 ロイター] -

<三井住友銀行 チーフストラテジスト 宇野大介氏>

米連邦準備理事会(FRB)は27日、「長期的に平均で2%のインフレ率の達成を目指す」とし、インフレ率が持続的に2%を下回り続けた後のしばらくの間(for some time)、2%を緩やかに(moderately)超えるインフレ率の達成を目指す金融政策運営が適切との見解を示した。

6月10日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で示されたメンバーによるインフレ見通しでは、2022年末に前年比プラス1.7%が予想されている。

今回の指針変更を踏まえれば、インフレ見通しは2%に未達であるため、2023年、2024年といった時限までゼロ金利政策が担保されることになる。

これは金融緩和の「泥沼化」とも言える。3年後の米国は、日銀と同様に追加緩和手段の面で「手詰まり感」にさいなまれることになるだろう。

金融政策の枠組み変更の背景に関しては、新型コロナによって悪化した中低所得層の雇用の改善を目指すという建付けになっている。

しかし、FRBは2014年頃から景気回復局面でもインフレ率が伸びないことに気付き、新たな指針を模索し始めており、足元の労働市場の悪化は変更のきっかけを作ったに過ぎない。

前日は指針の変更を受けて、米長期金利が上昇しドルが買われているが、今回の内容を市場が徐々に消化するにつれ、金利低下、ドル売りの方向に調整していくだろう。

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