* World FX rates tmsnrt.rs/2egbfVh
* Foreign flows into Asian stocks tmsnrt.rs/3f2vwbA
[28日 ロイター] - アジア新興国通貨は小幅高。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が打ち出した新たな金融政策の戦略の下で、米金利がより長期にわたって低水準にとどまるとの見方が強まった。
台湾ドルは0.5%強、フィリピンペソは約0.3%上昇。韓国ウォンとシンガポールドルはそれぞれ0.1%上昇した。
インドルピーは一時1ドル=73.5150ルピーまで上昇し3月5日以来の高値を付けた。ドル資金が国内株式市場に流入していることや、他のアジア通貨の上昇が支援材料となった。
市場関係者によると、73.50ルピー付近が強力な抵抗線となっており、この水準を抜けるとルピーは来週、一段高となる可能性がある。
一方インドネシアルピアは0.2%下落した。
CBAの国際経済部門トップ、ジョセフ・カプルソ氏は国際経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)でのパウエル氏の講演について、米実質金利のマイナス幅が一段と拡大する可能性があるとして、中長期的にはドル安材料と分析した。
ただ経済成長への期待を背景とした米10年物国債利回りの上昇がドルを下支えし、アジアの高リスク資産への資金流入は抑制された。
DBSの金利ストラテジスト、ダンカン・タン氏は米国債の利回り曲線が現在の水準から50─75ベーシスポイント(bp)以上スティープ化すれば、アジア市場への影響は大きなものになると指摘。「このシナリオが実現した場合、世界の資本はアジアから米国に向かい、アジアでは金利上昇と通貨下落が起きる可能性が高い」と予想した。
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