[東京 28日 ロイター] - <第一生命経済研究所 主任エコノミスト 藤代宏一氏>
最近は、アベノミクスの政策パッケージ自体にセールスポイントがなくなりつつあった。辞任に対する第一印象はネガティブだが、これが大きな株価下落に繋がるかというと、そうではない。
これからの注目は後任は誰になるかという話だ。一般的に、マーケットでは緊縮財政派とされる石破氏、岸田氏よりも、スタンスがあまり明確ではない河野氏、菅氏、茂木氏のほうがポジティブと捉えられている。また、彼らの周りを固めるブレーンはどのような人たちか、といった点もポイントとなる。
安倍首相の辞任はまだ消化しきれない材料だが、来週以降これらの点が明らかとなると、マーケットは反応するだろう。
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