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ANAが午後に構造改革、需要戻らずスリム化急ぐ LCCを強化

[東京 27日 ロイター] - ANAホールディングス(HD)は27日午後、2020年9月中間決算と事業構造改革を発表する。航空業界は世界的に新型コロナウイルスが直撃し、複数の関係者によると、ANAも通期で過去最悪の最終赤字になる見通し。需要の回復は当面見込めず、国際線は規模を縮小、国内線は傘下の格安航空会社と路線を補完して効率化を図る。機材と人件費の圧縮などでコスト削減を急ぐ一方、手元資金と財務基盤の強化を打ち出す。

関係者によると、中間決算と同時に公表する2021年3月通期の業績予想は、5000億円規模の最終赤字(前期は276億円の黒字)に転落する見通し。リーマン・ショック後の10年3月期に計上した573億円の赤字を大きく上回り、過去最悪となる見込みだ。旅客需要の急減で売り上げが大きく減少、余剰機材の減損処理に踏み切ることなどが響く。

国内線は政府の観光支援策などで回復の兆しがみられるものの、海外は感染症が再流行している国もあり、国際線を中心にコロナ前の旅客需要は戻らないと想定。全日本空輸の旅客機の約1割にあたる25─30機を削減する。機材は運航していなくても定期的な整備費などがかかるため、古くて効率の悪い機材を中心に通常よりも早く退役させるなどしてコストを削減する。超大型機「A380」の3号機納入も1年先送りする。

27日の構造改革は、ANAの片野坂真哉社長が会見して説明する。旅客需要に依存した事業の規模を縮小し、コロナ禍でも堅調な貨物事業を強化する。現在も多くが運休したままの国際線は全日空の羽田空港発着を優先し、国内線は羽田・伊丹空港を中心に路線を集約する。

傘下のLCCピーチ・アビエーション(大阪府田尻町)で全日空のマイルを使えるようにするほか、路線を補い合う。貨物便はピーチとの共同運航を11月から国内線で始め、来年度から国際線にも広げる予定だ。

人員も縮小する。毎年の定年退職者などによる自然減3000人程度に加え、来年度以降は新卒・中途採用を凍結し、約3500人減らす。例年より退職金を上乗せした希望退職の募集も14日から始めており、社員の出向も検討している。役員報酬カットや一般社員の月額給与5%削減、賞与見送りなどで人件費も圧縮する。

新たな収益源の育成策も発表する。子会社の旅行事業とマイレージ運営子会社を来春統合し、顧客データを活用した商品販売を強化する。

官民5銀行から劣後ローンで4000億円も調達する。3月末に41.4%だった自己資本比率は、6月末は33.9%まで低下した。コスト削減とともに、一部を資本に組み入れられる劣後ローンで財務基盤を強化する。 (白木真紀 )

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