[ウェリントン 17日 ロイター] - ニュージーランド(NZ)統計局が17日に発表した第3・四半期の国内総生産(GDP)は、季節調整済み前期比14.0%増と、過去最大の伸びを記録した。新型コロナウイルスの感染抑制策が緩和されたことが寄与した。
ロイターがまとめたエコノミスト予想(13.5%増)も上回った。
前年比では0.4%増加。エコノミスト予想は1.3%減だった。
NZ準備銀行(中央銀行)は、前期比13.4%増、前年比1.3%減と予想していた。
統計発表を受けたNZドルの反応は概ね限定的だった。コロナ感染抑制策による第2・四半期の大幅悪化後の急回復を市場は既に織り込んでいた。
第2・四半期のGDPは前期比12.2%減から11.0%減に上方改定された。
キーウィ銀行のチーフエコノミスト、ジャロッド・カー氏は「真のV字回復を達成したも同然だ」と評価し、全業種で活動が大幅に拡大し、8月のオークランドでの感染第2波の影響も限定的だったようだと述べた。
ニュージーランドはコロナ感染の封じ込めに成功したほんの一握りの国の1つ。企業や学校、省庁などの活動はほぼコロナ前の状態まで戻っている。
ウエストパックのシニアエコノミスト、マイケル・ゴードン氏は中銀の対応について、「インフレ目標を達成する軌道にあるかどうかが重要だ。予想よりも強い経済は無論、目標達成の方向性を示しているが、NZドル高など他の動向とバランスを取る必要がある」とした。
*内容を追加しました。
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