[ベルリン 18日 ロイター] - ドイツのIFO経済研究所が発表した12月の業況指数は92.1となり、新型コロナウイルス対策で厳重なロックダウン(都市封鎖)を実施する中で予想外に上昇した。
11月は90.9へ上方改定された。ロイターがまとめたエコノミスト予想は90.0だった。
IFOのクレメンス・フュースト所長は「企業は経営状況に満足しており、上半期については懐疑的な見方が後退している。しかしロックダウンは一部に大きな打撃を与えている」と指摘した上で「ドイツ経済は全体的に回復力を見せている」と述べた。
IFOによると、製造業の受注増加や輸出見通しの改善が寄与した。
ドイツは今月16日から厳格なロックダウンに入った。
政府がロックダウン導入を決めた先週末以降にIFOに寄せられた回答は全体の20%。
キャピタル・エコノミクスの欧州担当エコノミスト、メラニー・デボノ氏は、第4・四半期のマイナス成長を回避できる可能性があると指摘。
「ロックダウンの強化で、サービス業・小売り業は目先、引き続き苦戦を強いられるだろう。ただ、総合的に見れば、製造業の力強い拡大が続いているため、第4・四半期は小幅なプラス成長となる可能性がある」と述べた。
一方、IFOのエコノミスト、クラウス・ボールラーベ氏は、第4・四半期のドイツ経済が0.4%のマイナス成長になると予測。
来年第1・四半期は0.6%のプラス成長になるとの見通しを示した。内需を中心に鉱工業受注が好調のようだとも指摘した。
同氏は「製造業が大幅に回復している。特に化学産業と機械工学が好調だ」と述べた。
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