[7日 ロイター] - 東南アジア株式市場はおおむね上昇。米民主党が上院の主導権を確保することが確実となり、大型の景気対策が実現するとの期待が相場を支えた。
一方、マレーシアでは新型コロナウイルスの新規感染者数が過去最多となったことを嫌気し、約1%下落した。
米ジョージア州で民主党が2議席を獲得したことで、民主党が上院の主導権を握り、バイデン次期大統領は巨額の政策支出を含む改革を進めるのに有利となる。
民主党政権の巨額の借り入れと財政支出が経済成長をもたらすとの期待が、トランプ大統領が議会議事堂に乱入するというワシントンでの混乱への懸念を上回った。投資家のリスク選好が高まり、世界中で株価が上昇した。
シンガポールを拠点に活動するIGのシニア市場ストラテジストのジンギ・パン氏は「東南アジア市場は、次期米政権による一段の財政投入で経済成長に敏感な資産に関心が集まるというプラスの面を教授すると見込まれる」と予想した。
タイ市場は、新型コロナの新たな感染拡大を受けた新たな支援策の計画に反応。バンコク市場のSET指数は0510GMT(日本時間午後2時10分)時点で1.36%高。
一方、クアラルンプール市場の総合株価指数KLCIは0.46%安で、域内市場で唯一下げた。6日までに2593人の新型コロナ新規感染が確認された。保健当局の長官は、国内の医療体制強化を掲げた。
複数の地元メディアは、年明けの感染者数増加を受け、政府が地域限定的な都市封鎖(ロックダウン)を検討していると報じた。 旅行関連株が全体の下げを主導した。一方、大手ラテックス製手袋メーカーの株価が上昇した。
ジャカルタ市場の総合株価指数は1.21%高、マニラ市場の主要株価指数PSEiは1.02%高、シンガポール市場のストレーツ・タイムズ指数(STI)は1.49%高。 (アジア株式市場サマリー)
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