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キヤノン、今期の営業利益予想43.4%増 「事業環境改善見込む」

[東京 28日 ロイター] - キヤノンは28日、21年12月期の連結営業利益(米国基準)が前年比43.4%増の1585億円になる見通しと発表した。オフィスの稼働状況に回復の兆しが見え始めるなど、オフィス向け複合機やレーザープリンターなどの事業環境が改善することを見込んで全てのセグメントで増収を計画する。売上高予想は前年比7.6%増の3兆4000億円で、4年ぶりの増収増益の計画とした。

IBESのコンセンサス予想では、アナリスト17人の通期営業益予想の平均値は1472億円。

田中稔三副社長CFO(最高財務責任者)は電話会見で「コロナの影響が解消されるにはもう少し時間を要するが、急激に需要が縮小した昨年に比べると事業環境は改善する見込み」と述べた。売上高は2019年の水準には届かないが、全セグメントでの増収を見込む。

利益面では、昨年実施した構造改革の効果に加え、コロナ禍で進めたオンラインでの販促や開発・生産の効率化を継続して経費増を抑制し「19年並みの利益率に回復することを目指す」とした。

複合機などのオフィス関連やメディカル分野は緩やかに回復し、昨年に大きく落ち込んだデジタルカメラはフルサイズミラーレスに注力してプロダクトミックス(製品の組み合わせ)の向上を図る。インクジェットプリンターは在宅需要の定着で堅調に推移し、半導体露光装置などの産業機器は成長基調に戻ると見込んでいる。

足元では自動車産業などで半導体の不足が懸念されているが、田中氏は半導体露光装置について「オーダー(注文)がどんどん増えている。生産能力を最大限、拡大することで増えた需要をカバーしている」と述べた。生産能力の拡大には短期間では限界があるとし「効率を上げながらフル生産に持っていき、能力を上げるという常とう手段を徹底していく」と述べた。

配当予想は未定。田中氏は、コロナ禍の先行きが不透明だとし「今後の状況を見極めながら判断したい」と述べた。前提とする為替レートは1ドル105円、1ユーロ120円。

キヤノンは、御手洗冨士夫会長兼社長CEOが東京五輪・パラリンピック組織委員会の名誉会長を務めており、スポンサー企業でもある。田中氏は「開催の期待が大きいのは、他のスポンサー企業と全く変わらない」と強調。開催されれば従来の五輪と同様、販促活動に活用するための計画を組んでいると説明した。新型コロナウイルスの影響で開催が懸念されているが、田中氏は「万が一、もしうまく開催できないことも含め、その対応はいま会社で考えている」と述べた。

20年12月期の営業利益は前年比36.6%減の1105億円だった。

*内容を追加しました。

平田紀之

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