[シドニー 29日 ロイター] - オセアニア外国為替市場では豪ドルとニュージーランドドル(NZドル)が前日の下落から持ち直す動きとなった。週間ではなおマイナス圏にある。
豪ドル/米ドルは0.7667米ドル。オーバーナイトで0.7592米ドルまで下げたが、リスク選好が再び優勢となったため、反発した。主要支持線の0.7645/50米ドルを再度上回ったが、今週の高値(0.7764米ドル)は大幅に下回っており、週間では0.6%安の水準。
NZドル/米ドルは0.7165米ドル。オーバーナイトで一時0.7106米ドルまで下げた。今週の高値(0.7246米ドル)は大幅に下回っているが、主要支持線の0.7097米ドルは割り込まなかった。
豪ドル相場の直近の下げは、中国が今年の鉄鋼生産を抑制するとの観測で鉄鉱石価格の急落したことが一因となった。
来週はオーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)の理事会が控える。今年初めての理事会で、大半のアナリストは、今後3年間は金利を過去最低水準に据え置く方針を堅持すると予想。1000億豪ドル規模の量的緩和プログラムも延長するとみる向きが多いが、発表は3月か4月になる可能性がある。
CBAのシニアエコノミスト、ギャレス・エアード氏は「債券買い入れの延長が最も後悔しない道筋だ」と指摘。「政策決定が不必要に豪ドルに上昇圧力をかける状況が回避できるし、連邦・州政府の大型財政拡大の資金調達を支援することになる」とした。
豪10年債利回りは1.09%に小幅に上昇した。
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