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ミャンマー進出の日本企業、対応に追われる 軍が政権掌握

[東京 1日 ロイター] - ミャンマーで国軍が再び政権を掌握したことを受け、日本政府や現地の日本企業は対応に追われている。民政に移行して以降もイスラム系少数民族ロヒンギャ問題などで欧米企業が投資に二の足を踏む中、日本企業は東南アジアの重要拠点になるとみて相次ぎ進出していた。

ミャンマーで国軍が再び政権を掌握したことを受け、日本政府や現地の日本企業は対応に追われている。写真は、ヤンゴン郊外の国際ターミナル・ティラワの様子。2013年1月6日に撮影。(2021年 ロイター/Minzayar)

現地は通信状況が悪化しているとみられ、SOMPOホールディングス広報部によると、日本からの電話やインターネットがつながりづらいという。そのためヤンゴンの拠点を統括するシンガポールから、SNSアプリを使って従業員とやり取りした。現地社員によると、市内に大きな混乱は見られないが、一部銀行のATM(現金自動預払機)に行列ができているという。

日本大使館は現地に滞在する日本人に不要不急の外出を控えるよう呼びかけた。「現時点で一般の人々を巻き込む動きは見られていない」とする一方、不測の事態に備えるよう注意を促した。

日本人を含め約80人が現地で働くデンソーは、通信状態が悪く現地と連絡が取れずにいる。

ヤンゴン証券取引所の運営会社に出資する大和証券グループは、日本人社員1人が現地に駐在。通常は11人いるが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で大幅に減らしていた。

同証取は同日、ネットワークの接続に不具合が起きているとして取引を停止。大和広報によると、社員は自宅待機をしている。取引停止が長期化した場合の影響は、現在精査している。

年間1万台を現地生産する自動車メーカーのスズキは、日本人を含め約300人が働いている。同社広報によると、朝の時点で稼働していた工場は、午後から停止。全従業員を帰宅させた。

NTTデータは、ミャンマーをシステム開発・設計などのオフショア拠点としている。同社によると、従業員は日本人5人を含めて約170人。全員を自宅待機としている。

軍政が長く続いたミャンマーは、2011年に民政に移行。2013年ごろから日本企業の進出が増加した。外務省によると、ミャンマーには2018年10月1日時点で日本人2776人が滞在。日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、日本企業は2020年5月末時点で414社が進出している。

一方、ミャンマーは民政移管後も、軍がインスラム系少数民族ロヒンギャを虐殺したとして国際社会から非難を浴びた。

2015年に進出したキリンホールディングスは、現地合弁企業の一部資金が軍の資金源になっていると国際人権団体から指摘され、調査を進めるなど対応に追われている。キリンによると、調査は昨年末に終了したものの、資金使途の結論は出ていない。

キリン広報は軍が政権を掌握したことを受け、状況を注視しているとした。

ミャンマー軍はロヒンギャ虐殺を否定している。

*内容を追加しました。

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