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JAL、今期3000億円の最終赤字へ下方修正、年間配当も無配

[東京 1日 ロイター] - 日本航空(JAL)は1日、2021年3月期の連結業績予想(国際会計基準)を下方修正し、純損益が3000億円の赤字となる見通しと発表した。従来は2400億円─2700億円の赤字を見込んでいたが、赤字額が拡大する。前期は480億円の黒字だった。新型コロナウイルスに伴う旅客需要の落ち込みが続いており、回復が想定以上に遅れているため。年間配当予想は無配(前期は55円)とした。

日本航空(JAL)は1日、2021年3月期の連結業績予想(国際会計基準)を下方修正し、純損益が3000億円の赤字となる見通しと発表した。写真は、羽田空港に駐機中の同社の機材。2020年10月30日に撮影。(2021年 ロイター/Issei Kato)

IBESのコンセンサス予想では、アナリスト7人の通期純損益予想の平均値は2368億円の赤字となっている。

通期の売上収益も前期比66.8%減の4600億円に引き下げた(従来予想は5300億円─6000億円)。財務・法人所得税前損益は4200億円の赤字(同3800億円─3300億円の赤字)を見込んでいる。

菊山英樹専務執行役員は同日のオンライン会見で、足元の予約状況を踏まえると、従来予想の「下限を下回る損失を見込まざるを得ない」と説明した。緊急事態宣言が解除という動きになれば、旅客需要が上振れる要因となる可能性はあるとみている。

通期業績予想の前提となる旅客需要の回復見通しについては、足元の予約状況を踏まえて従来予想を引き下げた。コロナ前(19年実績と20年1─3月はコロナ前の需要予想)に比べ、各国の出入国制限が続く国際線は1─3月まで毎月6%程度、国内線は新生活開始や異動などの季節要因も考慮し、1月が24%、2月が20%、3月が30%と想定した。昨年10月30日時点での想定では、国際線で25%―45%、国内線で72%―87%だった。

20年4─12月期の連結純損益は2127億円の赤字(前年同期は748億円の黒字)だった。菊山専務は、「幅で想定していた収支予想の下限との対比でいえば、着地は100億円程度、良かった」と語った。貨物が「極めて順調」だったほか、固定費削減も計画以上に進んだことが寄与した。

経年機材の早期退役により減価償却費などが約100億円増えるものの、通期での固定費削減は当初目標600億円の2倍超となる1200億円以上できる見込みという。

<手元流動性は十分確保>

昨年12月末の手元現預金は4549億円だった。未使用のコミットメントライン3000億円を合わせて7500億円超を確保している。菊山専務は、今後の設備投資に伴うキャッシュ・アウトを考慮しても「18カ月分以上の十分な手元流動性は確保できているという認識。コロナの影響に対しても十分な備えがある」と述べた。

21年3月末の手元現預金残高は約3700億円を確保できる見通しで、自己資本比率は44.3%、財務の健全性をみる指標でデッド・エクイティ・レシオ(負債資本倍率)は0.5倍の見込みのため、「健全な財務体質は維持できる」とした。

今年度末の公表を目指していた中期経営計画について菊山専務は、新型コロナの感染状況が見通せず「不確実性が大きくなっている」として、公表の時期を先送りすると述べた。

白木真紀

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