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豪、数年にわたり大規模な金融支援が必要 低金利維持へ=中銀総裁

[シドニー 3日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)のロウ総裁は3日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を受けて、数年にわたり「大規模な金融支援」が必要だとし、雇用が十分に創出され、賃金上昇率やインフレ率が押し上げられるまで政策金利をゼロ近辺で据え置く考えを示した。

 2月3日、オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)のロウ総裁(写真)は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を受けて、数年にわたり「大規模な金融支援」が必要だとし、雇用が十分に創出され、賃金上昇率やインフレ率が押し上げられるまで政策金利をゼロ近辺で据え置く考えを示した。写真は豪アーミデールで2019年9月撮影(2021年 ロイター/Jonathan Barrett)

総裁は講演で「金利を引き上げる前に理事会は、インフレ率が継続的に2─3%の目標レンジ内で推移することを確認する必要がある」とし、目標達成には、中銀見通しよりも労働市場が引き締まり、賃金が力強く伸びる必要があると指摘した。

「いつこの条件を満たすか特定することは難しいが、2024年より前になるとは見込んでおらず、それ以降になるかもしれない」と語った。

質疑応答では「平均2.5%のインフレ率を安定的に実現するような賃金上昇圧力を生み出すには、失業率の4%台回帰が必要だ。それはまだ遠い先のように見える」と述べた。

豪失業率は昨年、一時7.5%に上昇した後、現在は6.5%前後で推移している。

ロウ総裁は「インフレ率が2─3%にしっかり収まると確信できるまで金利は調整しない」と繰り返し強調。「労働市場との関連性を踏まえると、それはかなり先になると考えている。(向こう)3年は金利上昇の可能性は低いと自信を持って言っているのはそのためだ」と述べた。

中銀は前日、政策金利のオフィシャルキャッシュレートを過去最低の0.1%に据え置いた。また、債券買い入れプログラムを1000億豪ドル(760億米ドル)増額し、少なくとも2024年まで金利を据え置くと表明した。金利据え置きは市場の予想通りだったが、債券買い入れ拡大はサプライズとなった。[nL4N2K816N]

総裁は中銀の緩和政策について、豪ドル高の抑制を含め、想定通りに機能していると指摘した。

<追加緩和観測>

ロウ総裁の発言を受け、エコノミストの間では中銀が年内に量的緩和を広げるとの見方が出ている。

RBCのエコノミスト、スーリン・オン氏は「QE3(量的緩和第3弾)に扉が開かれているのは明らかだ。再延長の可能性が高い」と語った。

新型コロナによる景気低迷を受けて、中銀は昨年、3度の利下げを実施。中銀のバランスシートも1800億豪ドルから3300億豪ドルに拡大した。政府も3000億豪ドルの財政出動を行った。

景気刺激策により住宅市場は急速に回復し、価格も急上昇している。不動産コンサルタント、コアロジックが1日に公表したデータによると、1月のオーストラリアの住宅価格は4カ月連続で上昇し、過去最高を記録した。[nL4N2K70JX]

総裁は、住宅市場の活況は家計を支援し、消費を促していると指摘。住宅価格の上昇が一段の住宅建設を後押しするとの見方を示した。

その上で「住宅価格の再上昇に伴い、融資基準の動向を注視している。融資基準が悪化すれば懸念要因になる。ただ、現時点でそうした兆候はほとんどみられない」と述べた。

*内容を追加しました。

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