[東京 4日 ロイター] - お笑いコンビ「ロンドンブーツ1号2号」の田村淳さんが3日、東京五輪・パラリンピックの聖火ランナーを辞退することを明らかにした。今夏の五輪開催を巡る、大会組織委員会の森喜朗会長の発言が理由とした。森会長は、3日に開かれた日本オリンピック委員会(JOC)臨時評議員会での発言も波紋を広げている。
田村さんは動画投稿サイトのユーチューブで、「どんな形であっても開催するんだという、ちょっと理解不能な発言をされていらっしゃった」と述べ、メディアなどで流れる森会長の発言に言及。「聖火ランナーを辞退させていただこうと思っている」と語った。
田村さんは、五輪は中止より延期すべきと考えているとした上で、「国民全体の行動に制限がかかっていることをいち早く解決するのが優先と思う」と述べた。「インフルエンサーとしての力を持って仕事をしている。沿道に人を集める必要がないのであれば、タレントは身を引くべきだと感じた」とも語った。
田村さんは3月25日に始まる聖火リレーで、愛知県犬山市を走る予定だった。
森会長を巡っては、3日に女性蔑視と取られる発言をしたと日本の一部メディアが報じている。共同通信によると、森会長はJOCの評議員会で「女性理事を選ぶっていうのは文科省がうるさく言うんです。だけど、女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」などと語った。
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