(情報を追加しました)
[ベルリン 8日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が発表した昨年12月の鉱工業生産指数は前月比横ばいとなった。中国の旺盛な需要に支えられ、国内外のロックダウン(都市封鎖)にもかかわらずマイナスを逃れた。
ロイターがまとめたエコノミスト予想は0.3%上昇だった。前月まで7カ月連続で上昇していた。11月は1.5%上昇に上方改定された。
12月は建設部門がマイナス3.2%と足を引っ張った。コアの製造業だけを見ると0.9%のプラスだった。
11月の指数が上方改定されたため、第4・四半期の鉱工業生産指数は前期比6.1%の上昇となった。
VPバンクのエコノミスト、トーマス・ギッツェル氏は「ドイツの製造業部門はここ数カ月、比較的堅調で、これは主に中国経済が好調だからだ」と分析。独高級自動車メーカーが特に中国の良好な所得状況から恩恵を受けていると指摘した。
デカバンクのアナリスト、アンドレアス・ショイルレ氏は付加価値税の暫定的な引き下げが1月に終了するため駆け込み需要があったとの見方を示した。また英国と欧州連合(EU)の自由貿易協定(FTA)が不調に終わることに備えて英国側で一時的に在庫を増やす動きがあったと述べた。
2020年の鉱工業生産指数は稼働日調整後で8.5%低下した。
経済省は工業部門の見通しについて、新型コロナウイルスの流行と半導体供給のボトルネックを踏まえると、抑制されたものになると指摘した。また鉱工業受注がマイナスになったことや企業の景況の感悪化も見通しをさらに不透明にしていると説明した。
※原文記事など関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」