[東京 9日 ロイター] -
<SBI証券 投資調査部長 鈴木英之氏>
需給面でみると、TOPIXがバブル後最高値1911ポイントを3年ぶりに更新した意味は大きい。バブル期に付けた高値で買った株のやれやれ売りはあるが、既に30年経過しているため、実質的にはチャートは青空になった。つまり、インデックス売買で考えると、完全に回転が利いた状態になっており、そうした意味で、株価全体が底上げする条件が整ったとみることができる。直近でバリュー株が物色面で優勢になっているのも、これが関係していると言えよう。
環境面で言えば、新型コロナウイルスの感染者数が日本のみならず、世界的に減少傾向にあることをもう少し重視すべきだろう。それによって経済の正常化の道筋がみえてくる。景気回復を織り込んで相場は形成されていることから、ここから株価の上げ余地が大きそうだ。
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