[東京 14日 ロイター] - 福島県沖を震源とする震度6強の地震発生を受けて、自動車や電機の大手製造業では、これまでのところ大きな被害は確認されていない。一部では、詳細に点検するため工場の操業を停止している企業もある。主な企業の状況は以下の通り。 ●トヨタ自動車
完全子会社でトヨタ車の生産を手掛けるトヨタ自動車東日本の岩手県(岩手県金ケ崎町)と宮城県内にある大衡工場(大衡村)と大和工場(大和町)の3工場では建屋や設備に被害はなく、けが人や事故なども確認されていない。月曜は通常稼働の見通し。大衡工場では、小型車の「シエンタ」や「ヤリスクロス」、岩手工場では小型車の「アクア」や「ヤリス」「ヤリスクロス」などを生産している。
●日立製作所
人的被害はなく、施設の壁や製品の落下、設備の損傷など建物・設備の一部に軽微な損傷はあるが、大きな被害はない。 ●ルネサスエレクトロニクス
震源地に近い那珂(茨城県)、米沢(山形県)、高崎(群馬県)の各工場で建屋や設備に被害は見られない。
那珂工場では一時停電があったが現在は復電し稼働を再開。安全のため操業を停止し、クリーンルーム内の安全確認と装置や製品の被害状況の確認を進めている。米沢工場と高崎工場は操業を継続している。 ●キリンホールディングス
地震発生を受けて仙台工場の稼働を停止し、設備や社屋の被害確認を進めている。施設の壁や天井のはがれ、倉庫内の製品への影響はあるが、これまでに大きな被害は確認されていない。
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