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実質GDP、10―12月期は年率12.7%増 暦年では11年ぶりマイナス成長

[東京 15日 ロイター] - 内閣府が15日発表した2020年10―12月期の実質国内総生産(GDP、季節調整値)は年率換算で12.7%増となり、2四半期連続でプラスとなった。内需の柱となる民間企業設備投資がプラスに転じたほか、家計の消費活動を示す民間最終消費支出(個人消費)も持ち直し動きが続いた。コロナ禍の直撃で20年暦年ベースではリーマン危機以来11年ぶりのマイナス成長となった。

 内閣府が15日発表した10━12月期国民所得統計1次速報によると、実質国内総生産(GDP)は前期比プラス3.0%、年率換算でプラス12.7%となった。東京都で2日撮影(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

物価変動を除く実質では前期比3.0%増で、ロイターが民間調査機関を対象に実施した予測中央値(前期比プラス2.3%、年率プラス9.5%)を上回る結果となった。実質GDPのうち、内需が2.0%の押し上げ要因となった。外需の寄与度は1.0%のプラスだった。

項目別では設備投資が前期比プラス4.5%と、3四半期ぶりに増加に転じた。半導体製造装置など生産用機械の増加が寄与した。観光需要喚起策「GoTo」キャンペーンに伴う旅行や外食の持ち直しの動きも続き、消費は2.2%増と2四半期連続でプラスとなった。自動車や携帯電話も貢献した。

社会保障の支払いなどの政府最終消費支出は、医療機関の診療者が増えたことやGoTo関連の政府支出を受けて前期比2.0%増となった。公共事業を柱とする公的固定資本形成も1.3%のプラスだった。

輸出は、自動車などの伸びを反映して前期比11.1%増と2四半期連続で増加した。輸入は同4.1%増だった。総合的な物価動向を示すGDPデフレーターは前年同期との比較でプラス0.2%となった。

<暦年では過去2番目の減少幅>

20年暦年の実質GDPはマイナス4.8%で、09年以来11年ぶりのマイナスとなった。リーマン危機後の09年(マイナス5.7%)以来、過去2番目の減少幅。

内閣府によると、個人消費はマイナス5.9%と落ち込み、比較可能な95年以降で最大のマイナス幅となった。

<「厳しい状況だった」と西村氏>

西村康稔経済再生担当相は15日、設備投資や輸出改善を伴うGDPについて「日本経済の潜在的な回復力を感じさせる内容となっているものと評価したい」とする談話を発表した。暦年ベースでリーマン危機以来の落ち込みとなったことは「昨年は大変厳しい状況だった」と振り返った。

一方、経済が依然としてコロナ前の水準を下回る現状に「回復は道半ば」との認識も併せて示し、コロナ対策や経済構造転換に向けた経済対策の迅速な執行や予備費活用を通じて「機動的に必要な対策を講じる」と強調した。

<1─3月期は緊急事態宣言の影響も>

1月8日からは、首都圏や近畿圏などで緊急事態宣言による措置がとられ、対面型サービス消費に影響が出るとみられている。1─3月期の実質GDPについてはマイナス成長になるとの見方が多い。

市場からは「飲食店に打撃が集中している形。1─3月期は期待できなくても4─6月期、7─9月期に向けて回復期待がある。足元のGDPは参考値程度でしかない」(第一生命経済研究所の主任エコノミスト、藤代宏一氏)との声も聞かれた。

*内容を追加しました。

杉山健太郎 山口貴也 グラフ作成:田中志保 編集:山川薫 

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