[16日 ロイター] - アジア新興国通貨市場では、2021年度予算案の発表を前にシンガポールドルが上昇。韓国ウォンも政府の新型コロナワクチン接種計画を好感して買われている。
シンガポールドルは約0.2%高。スタンダード・チャータード(スタンチャート)銀行のアナリストは21年度予算案について、新型コロナの経済への影響も和らぎつつあり、景気もおおむね回復していることから、政府はコロナの打撃を特に受けているセクターや個人に的を絞った財政出動を行うとの見方を示した。
さらに、長期的歳出の財源確保に向け、今後の借入に関する詳細が発表されるかを市場は注目していると指摘した。
インドネシアルピアは続伸し、6週間ぶり高値を付けた。前日発表された1月貿易統計は、黒字が予想を上回った。アナリストはこうしたトレンドが継続し、中期的にルピア相場を支援すると予想。また、OCBCのアナリストは、18日政策会合での25ベーシスポイント(bp)利下げへの道を開くと指摘する。
韓国ウォンも5営業日連続で上昇し、約1カ月ぶり高値となった。韓国政府はこの日、米ノババックスとファイザーから2300万人分の新型コロナウイルスワクチンを追加購入することで合意したと明らかにした。これにより、約5300万人の国民全員の予防接種に必要なワクチンが確保できた。
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