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株式こうみる:パウエル議長の市場との対話が注目点=三菱UFJMS証 藤戸氏

[東京 12日 ロイター] -

<三菱UFJモルガンスタンレー証券 チーフ投資ストラテジスト 藤戸則弘氏>

急騰によって株式市場の調整を促した米長期金利は、1.5%台前半で落ち着いており、日米の株価は反発に転じている。本来なら、金利が上昇に転じる初期局面は、企業業績の好調を示すものであり、その意味で4日のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長発言は正論である訳だが、あまりにも市場との対話が下手過ぎた。その意味で、2013年のバーナンキ・ショックを思い出す。

当時は、発言後に米ダウは1カ月で6%下落、日経平均は22%下落。米長期金利上昇は他国の通貨安も伴うため、とりわけ新興国へのダメージが大きく、ブラジルのボベスパ指数はおよそ半値までの下落を演じた。今回も、現時点でテーパリング(量的金融緩和の縮小)に踏み込むことになれば、同様の状況が訪れても不思議ではない。

長期金利については、緩慢な上昇であれば、そこから企業業績の好調を買い、株価が上昇するというロジックが成り立つが、急激な上昇となれば今回のように明らかに株価のマイナス材料になるだろう。当面はパウエル議長の市場との対話が注目点となってくる。

いずれにせよ、経済が正常化に進んでいることは確かなため、大きな流れとしての株価上昇トレンドには変化がない。ただし、日本株については、米国との間に景況感格差、その根底にはワクチン業績の格差が生じており、今後、日本株は米中好景気による輸出増から上昇するとしても、出遅れる可能性がある。バーナンキ・ショックのような事態になれば、下げ方も相対的に大きくなるかもしれない。

テーパリングの議論による大きな調整が想定されるため、通常のバイ・アンド・ホールドではリスクがあり、ポートフォリオのきめ細かなケアが必要になりそうだ。

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