[上海 17日 ロイター] - 上海外国為替市場の人民元相場は、基準値(中間値)がやや元高水準に設定されたのを受け、じり高となった。ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控えて様子見ムードが強く、元の上値は重かった。
市場は米連邦準備理事会(FRB)が利上げ時期の前倒しを示唆するかどうかに注目している。実際に示唆すればドル高要因となる。
トレーダーはFOMCの結果を受けて市場が一段と不安定化する可能性があると指摘。ただ、明確な政策シフトが打ち出される可能性は低いとした。
中国人民銀行(中央銀行)は取引開始前に人民元の対ドル基準値を6.4978元に設定。前日(6.5029元)よりも元高だった。
スポット市場の元相場CNY=CFXSは6.5060元で始まり、中盤時点で6.5025元と、前営業日終値比35ポイントの元高となっている。
オフショア市場の人民元は6.5031元と、前日終値比で10ポイント元安。
アナリストは元相場が今年、2020年よりも緩やかなペースで上昇するとの予想を変えていない。
関係筋は16日、中国国有銀行の少なくとも1行が、オンショア市場で大規模な通貨スワップ取引を実施していると明らかにした。人民元相場の上昇抑制に向けた取り組みの一環とみられる。
米中間の緊張激化も元相場の頭を抑える可能性がある。
米アラスカ州で18日に予定されている米中の高官協議に関して、米政府高官は16日、バイデン政権は結束し「より強硬な姿勢」で臨む考えだと述べた。
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